人間と環境
Online ISSN : 2433-6408
Print ISSN : 2185-8365
フォーカシング指向ドリームワークによる自己探究のプロセス
伊藤 義美
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2022 年 17 巻 p. 1-24

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抄録
本稿では、ある夢についてのフォーカシング指向ドリームワークの事例を報告し、フォーカシング指向ドリームワークを通しての自己探究について検討した。夢についてのフォーカシングは、フォーカサーのフェルトセンスに対して16の質問リストから幾つかの質問を用いるものである。夢フォーカシングの事例をもとに、そのフォーカシング指向ドリームワーク・プロセスとそこからの自己理解・自己探究を明らかにした。夢フォーカシングでは、「連想」を導く2種類の質問(①何が浮かんでくるか、②どんな感じがするか)、物語をつくる2種類の要素(①場所、②登場人物)、登場人物とかかわる2種類の方法(①それはあなたのどの部分か、②その人になってみると)が適宜用いられた。フォーカサーは、各質問について身体のフェルトセンスからの反応を確かめながらドリームワーク・プロセスを進めるとともに自己探究を深めて、新たな気づきを得ることができた。フォーカシング指向ドリームワークのプロセス、フォーカサーの自己探究、及びガイドのガイディングの特徴について考察した。
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© 2022 人間環境大学
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