2018 年 8 巻 2 号 p. 57-60
実験動物用飼料を用いて,コクヌストモドキとヒラタコクヌストモドキの発育試験を行った.コクヌストモドキの平均発育個体数は119.5 ± 51.7 個体,ヒラタコクヌストモドキでは87.5 ±39.7 個体であった.放飼36日後,コクヌストモドキでは発育個体の67.3 ± 9.2% が成虫であったが,ヒラタコクヌストモドキでは21.3 ± 4.1% が成虫であった.いずれの種においても,対照区である小麦全粒粉と比べて,発育が遅延した.これらの結果から,本試験で使用した実験動物用飼料でコクヌストモドキ類は発育可能であるが,それらの好適な餌ではないと考えられる.