地域には大量の地域資料(学術資料)が存在し、それらの保存・継承とともに活用・公開環境の整備が求められている。さらに近年、AIやメタバースなど情報技術により新たな活用の場が創出されつつある。これらの状況に対応するためには、多様な組織・専門家が連携した、新たな地域資料公開・活用体制の構築が求められている。2024年9月に合同会社AMANE・長野県伊那市・「みんなで翻刻」プロジェクトの三者は「地域資料デジタルアーカイブの公開にむけた包括的連携・協力に関する協定」を締結した。本発表では、連携の一環として行う①合同会社AMANEが運営するAMANE Archivesでの伊那市所蔵古文書の公開、②古文書の翻刻をオンラインで行える「みんなで翻刻」へ掲載、③「みんなで翻刻」を通した現地とVRでのイベント開催、の3つの取組みを通して地域資料デジタルアーカイブ構築と活用の試みを紹介する。