アバターの外見の違いはユーザーのパフォーマンスに影響を与えることが知られており、プロテウス効果と呼ばれている。本研究の目的は、アバターの体格がバーチャル空間でのバランス能力に与えるプロテウス効果の影響を検証することである。三重大学医学部の学生や職員(20~50代)を対象に、メタバースプラットフォーム:clusterにてワールド構築し、実験を行った。高所で、自分の姿が鏡で見えるワールドに、ヘッドマウントディスプレイでログインしてもらった。筋肉質と細身の2種類のアバターを用意し、重心動揺計(GAITVIEW)を用いて、ロンベルグ姿勢を60秒間保持し、重心動揺を測定した。筋肉質アバター使用時の方が細身アバター使用時よりも重心動揺が少なく、バランス能力に対するプロテウス効果の影響が示唆された。