三宅島付近でアミダコOcythoe tuberculataが, オオサルパTethys vaginaの体腔内に入っている生態が観察された。標本の採集が行われなかったので, 性別は不明であるが, これまでサルパの体内で発見された2例(Jatta 1986, Hardwich 1970)はいずれも雄と報告されている。今回の観察は1984年6月1日三宅島沖で著者の一人(大須賀)が潜水中に行ったもので, オオサルパの色彩, 内臓器官が共に明瞭でない所から, 生体に入るのではなく単に外鞘を利用しているのかもしれない。