雑草研究
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原著論文
防草シートを利用したシバザクラ植被形成における雑草の影響とその防除
角 龍市朗伊藤 操子伊藤 幹二
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2007 年 52 巻 2 号 p. 57-65

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抄録
防草シートを利用したグラウンドカバープランツ緑化工において重要な問題である植え穴からの発生雑草の防除法を確立する目的で,春植えと秋植えのシバザクラについて,植え穴発生雑草の特徴,雑草防除の必要時期・期間,除草方法を明らかにした。植え穴当たりの雑草の発生・生長は夏雑草では2本以内,冬雑草では3本以内と少数であったが,シバザクラに対する生長阻害は大きく,特に夏雑草では1本の発生でもシバザクラは著しく生長抑制されるか完全に枯死した。手取り除草により,異なる雑草防除期間がシバザクラ生長に及ぼす影響を調べたところ,植栽後1ヶ月間の防除が最も重要であり,特に春植えでは不可欠であることが明らかになった。一方,1シーズン通しての雑草(春植え:夏・冬雑草,秋植え:冬・夏雑草)防除によってシバザクラの生長が良好となることが判明した。また,除草時期とその効果がシバザクラの生長として顕在化する時期との間には,時間的なギャップがあることも分かった。植栽時の植え穴に対する除草剤や植え穴カバーによる雑草防除効果を比較したところ,雑草発生前土壌処理剤イソキサベン・トリフルラリンの60・270g a.i./10a以上の施用によって,春植えではその後発生する夏雑草の,秋植えでは1シーズンの完全な雑草防除が得られた。また,植え穴カバーは単独では効果が不完全であったが,イソキサベン・トリフルラリンの32・144g a.i./10a以上の施用との組み合わせで春・秋植えともに1シーズン無雑草状態を保つことができた。なお,植栽時期についてはシバザクラの生長特性と雑草の発生・生長特性の両観点からみて秋植えの方が望ましいことが分かった。
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© 2007 日本雑草学会
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