抄録
前年作のダイズ栽培時に帰化アサガオ類が多発した中部地方の田畑輪換圃場において,水稲栽培後の刈跡での帰化アサガオ類の発生と成長について調査した。イネ刈跡ではホシアサガオ,アメリカアサガオ,マルバアメリカアサガオ,マメアサガオおよびマルバルコウが発生した。それらの発生は稲刈りが8月下旬から9月上旬に行われた刈跡では多かったが,9月下旬から10月上旬に行われた刈跡ではほとんど見られなかった。マルバルコウの発生深度は平均0.5 cmであった。9月4日に稲刈りが行われた2つの刈跡では,9月中旬にはアメリカアサガオ,マルバアメリカアサガオ,マメアサガオ,ホシアサガオが発生し,草高が15 cm前後で開花を開始した。ホシアサガオを除く3種では,成熟種子と未成熟種子が形成された。以上の結果,水稲栽培に伴う1シーズンの湛水条件では,土中の帰化アサガオ類の種子を完全に死滅させることはできないことが示された。