雑草研究
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クログワイ, ミズガヤツリおよびハマスゲ塊茎のポリフェノール成分について
植木 邦和曾我 実駒井 功一郎
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1974 年 1974 巻 17 号 p. 20-24

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抄録

カヤツリグサ科に属するクログワイ, ミズガヤツリおよびハマスゲの各塊茎中からポリフェノール成分を分離し, その形態的性状について検討した。
1. ポリフェノール成分は維管束周辺および外皮周辺組織に集中的に分布し, またクログワイ塊茎に比してハマスゲおよびミズガヤツリ塊茎で著しく高い含有量を示した。
2. これら塊茎中のポリフェノール成分は, カテコールタンニンが主で, ロイコシアニジン, カテキン, クロロゲン酸がその大半を占めているものと考えられる。
3. 塊茎組織中ではロイコシアニジンのカテキン類, クロロゲン酸との縮合型重合体, あるいはロイコアントシアンの重合体, オリゴマー体または配糖体の形態で混在して分布していろことが推察された。

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