雑草研究
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アミノ酸系化合物の除草活性
第3報 1-アルキル-3-(置換フェニル) ジヒドロウラシルおよびその他のアミノ酸誘導体の除草活性
沖井 三孔寺西 正行松隈 征夫近内 誠登竹松 哲夫
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1980 年 25 巻 3 号 p. 173-178

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抄録
N-アルキル-N-(置換フェニルカルバモイル) β-アラニンの閉環体である1-アルキル-3-(置換フェニル) ジヒドロウラシル〔1-alkyl-3-(4-chlorophenyl) dihydrouracils (ACDU系), 1-methyl-3-(substituted phenyl) dihydrouracils (MSDU系)〕およびその他のアミノ酸誘導体の除草活性をポット試験により検定した。また, 数種のアミノ酸誘導体について, アミノ酸残基の光学異性体別除草活性を比較してみた。
(1) ACDU系の活性は一般に閉環前化合物の活性に比べやや高く, これは両者の疎水性 (log P) の大小とも一致した。また, 本系の活性は alkyl 基が iso-propyl 基のときで最大となった。
(2) MSDU系の活性は, H-体≧4-Br体≧3-Cl体≧3, 4-diCl体の順に大きいが, コムギと広葉植物間の選択性幅から評価すると 3, 4-diCl置換体 (DCMD) が最も優れていた。
(3) N-(3, 4-Dichlprophenyl) hydantoin 誘導体,N-(N′-methoxymethyl-N′-substituted phenylcarbamoyl) amino acids および substituted benzothiazole 誘導体 (urea 型, hydantoin 型, dihydrouracil 型) の活性は一般に低かった。
(4) アミノ酸系化合物 (16種) のアミノ酸残基 (alanine, phenylalanine) の光学異性体別除草活性はD-体>DL-体>L-体の順に大きかった。
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