抄録
スクミリンゴガイが侵入して数年以上経過した現地圃場 (田面の高低差約5~6cm) において, 貝の水田内での動態, 初期の水管理や移植苗の種類を異にした場合の水稲苗に対する被害程度および除草効果などを明らかにした。
1. 移植数日後の水田内の貝の殻高は, 0.8~2.7cmであった。また, 貝の密度は, m2当たり3~7頭であった。貝は, 水深が1~2cm以上あれば, 水田内に比較的均一に分布した。
2. 水稲苗に対する貝の加害は, 10日間の浅水管理としたポット成苗ではほとんどなかった。稚苗では15日間の浅水管理を行っても田面が極端に低い箇所で一部に欠株がみられたが, 補償作用により回復し問題となる実害はなかった。
3. 田植後15日間落水管理し, その後に標準水管理に戻しても, 貝による除草効果は極めて大きく, 雑草の発生はみられなかった。