2026 年 53 巻 p. 11-45
本稿は自治体主導型日本語学校の制度設計と政策的意義を,五島市「日本語学校(仮称)開設事業候補者募集要項(2019年)」を事例に分析する。就労移住の拡大と移住者の長期定住が並行する中,非大都市圏自治体には雇用確保を超えた統合政策が求められている。本稿は募集要項を五つの分析ブロックに再編し,日本語学校が教育・生活支援・地域関係を結ぶガバナンス装置として構想されていることを示す。自治体主導型日本語学校は,移動を前提に将来の定住可能性を形成する統合インフラである。