抄録
動画像符号化において, 高機能映像サービスを実現する機能として, MPEG-2において規定されているスケーラビリティ機能がある. スケーラビリティは, 受信側の要求に応じた空間解像度, 時間解像度, 符号化ひずみ等の自由な画質選択機能を実現することができる. しかし, 付加情報による符号化効率の低下や利用者側での復号処理量の増大といった問題がある. そこで, 新たなスケーラビリティ方式として, スケーラビリティ機能を外部処理的に行なう量子化誤差こおける更新スケーラビリティが提案されている. 本稿では, 特に空間解像度における更新スケーラビリティに着目し, 実現のための処理手順を述べ, シミュレーション実験にて有効性を示した.