画像電子学会研究会講演予稿
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画像電子学会第232回研究会講演予稿
セッションID: 06-07-08
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13:40-14:25 座長:向井 信彦(武蔵工業大学)
音楽と映像のスケーラブル同時生成技術
*村山 登
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会議録・要旨集 認証あり

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抄録
映像は音楽 (BGM=Back Ground Music) を伴うことが普通であるが、音楽は必ずしも映像 (BGI=Back Ground Image) を要求しない。歴史的にも、音楽と映像(BGI)を同時生成することは技術的問題が多くあまり盛んではなかった。しかし、電子音楽の進歩と映像生成技術の進歩に伴って、音楽と映像(BGI=Back Ground Image)の同時生成は盛んになってきた。 しかし、音楽は録音、映像は録画して実現したのでは、解像度などの量子化密度が変われば全部作り直しになってしまう。この問題を克服するには、音楽も映像もスケーラブルにして、時代の変化に対応できるようにする必要がある。幸いにも、MIDIは電子音楽の楽譜なので変更は容易である。また、映像もCGのモデルとカメラワークと光源のベクトルデータから直接リアルタイム・レンダリングすればスケーラブルにできる。しかし、音楽と映像を両方ともベクトルデータからリアルタイム・レンダリングするにはかなりのCPUパワーが必要である。もし、PC のみで音楽と映像のスケーラブルな同時生成をするのであれば、音楽の方は、ソフトMIDIを使用するとどうにかなるが、映像のベクトルデータはせいぜい数万ポリゴンぐらいまでしか処理できない。PC は、ゲーム機やカラーコピー機とは異なり、バス・アーキテクチャが貧弱でDMAがパワー不足なのである。このようなPCでBGI生成をするには、ポリゴン数が少ない簡単な3DCGで、Fade-In-Out機能や、スポットライト機能やカメラワーク機能を使用すれば処理が簡単になる。Fade-in-out機能やスポットライト機能は静止画にも有効である。将来CPUやDMAのパワーが100倍ぐらいになれば、音楽と映像のスケーラブル同時生成が高品質で可能となる。
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© 2007 一般社団法人 画像電子学会
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