抄録
会議等でプレゼンテーションをする際はスライドを使うことが多い.本稿では,聴講者が目を離した際に指示された重要箇所を見逃す場合を想定し,マーキング操作を行うインタフェースを提案する.マーキング操作は,HMM(Hidden Markov Models)を用いた指差し往復ジェスチャを識別することで実現する.HMM を計算する際は腕の自由度と手の形状を特徴量として用いる.Left-to-Right 型のみを用いた場合,Left-to-Right 型と Ergodic 型を併用して用いた場合,並びに Left-to-Right 型と Ergodic 型を併用し,各特徴量の出力確率に重みを付加した場合の3 種類の識別実験を行った.その結果,Left-to-Right 型と Ergodic 型を併用し,各特徴量の出力確率に重みを付加した場合が最も識別率が高く,85%の識別率を得た.