西部造船会々報
第104回西部造船会例会(西部造船会々報 第104号)
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山口県の新型沖合底びき網漁船について(第一報)—新型漁船の開発コンセプトと規則波中縦運動
岩本 才次石松 武文今西 一上野 隆蔵
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p. 11

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抄録

近年、日本の資源破壊を顧みない狩猟産業型漁業の経営環境は悪化の一途をたどっており、山口県の下関漁港を基地とする沖合底びき網漁業もその経営環境は非常に厳しいものとなっている。このような背景のもとで、山口県は沖合底びき網漁業を主幹漁業と位置付け、沖合底びき網漁業の活性化を図るため、平成10年度に「沖合底びき網漁業活性化対策事業」を発足させ、将来の山口県の沖合底びき網漁業の活性化に関する総合的な調査研究を行った。その結果、平成12年度に、総トン数60トンの第一·第二やまぐち丸が同事業のモデル船として建造され、現在、「新漁業生産システム構築実証化事業」における調査船として、平成13年3月から実証化のための各種操業試験に供されている。本論文は、産官学の連携によって将来の山口県の沖合底びき網漁業活性化の鍵を握るモデル船として建造された、第一·第二やまぐち丸の開発コンセプトを紹介すると同時に、その規則波中の縦運動特性について検討したものである。

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© 2002 公益社団法人日本船舶海洋工学会
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