西部造船会々報
第108回西部造船会例会(西部造船会々報 第108号)
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水平曲げにおける横断面の反りを考慮した薄肉変断面梁の応力解析法に関する研究
野瀬 幹夫*松岡 和彦森 正浩
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p. 000004

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抄録

本研究は,船体が波浪中において,縦曲げ,水平曲げ,捩れの三種類の荷重を受ける場合の横断面の反りを考慮した縦の全体強度解析および実用化システムの一環であり,船体を曲げおよび剪断変形を考慮した梁要素の集合体として取り扱って,梁理論に基づいて解析することで,有限要素法に比較して速やかに能率良く妥当な解を求めることが可能であり、船殻初期設計での構造の比較検討に用いることを目的としている。今回は撒積貨物船を例に取り,水平曲げにおける横断面の反りを考慮した薄肉変断面梁の応力解析法の構築を目的とした。本研究では,剪断中心まわりに考えると水平曲げと捩れは連成しないことにより,水平曲げに関しては,水平曲げの反りによる剪断流を含んだ「水平曲げによる横断面の反りを考慮した薄肉変断面梁の応力解析法」を提案する。この際,水平曲げによる反りおよび反りの長さを方向の分布を決定する関数は,水平荷重下における薄肉変断面梁の系のポテンシャルエネルギーを求め,これに変分操作を行い,Eulerの微分方程式を整理することによって,これらの関数を決定した。そして本解析法を撒積貨物船に適用し,本解析法の有効性を検討した。

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© 2004 公益社団法人日本船舶海洋工学会
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