西部造船会々報
第108回西部造船会例会(西部造船会々報 第108号)
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水平曲げ・捩れ荷重を受ける薄肉変断面梁の捩り強度の実用化に関する研究(第一報)
撒積貨物船の場合
野瀬 幹夫松岡 和彦*河原 幸典豊福 正史
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p. 000010

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抄録

本研究は,船体が波浪中において縦曲げ,水平曲げ,捩れ荷重を受ける場合の横断面の反りを考慮した縦の全体強度解析とその実用化システムを構築するための一環である。本論では「水平曲げ・捩れ荷重を受ける薄肉変断面梁の捩り強度解析の実用化システム(以下TR-Warpsと呼ぶ)」の開発を目的とするものである。今回は次の3種類の横断面形:・多重連結セルと独立セルを有する横断面(B/C型)・多重連結セルとその直上に一つのセルを有する横断面(クローズドデッキ型)・両舷に及ぶ複数のセルを有する横断面(多層甲板型)に対して適用可能となるようにTR-Warpsを開発した。その際,まず積分経路に対しては、著者の二人が以前に提案した経路を用いた。次に、捩りモーメントによる剪断流係数を求める時に用いられる連立一次方程式の係数マトリックスに対して、各要素の分布に大骨部材の種類毎の規則性を発見した。この概念を適用して実用化システムの開発を行った。最後に、このTR-Warpsを用いてPANAMAX型撒積貨物船の実船モデルを解析し,森らが提案した両端先細修正法を用いたB/C型の等断面梁の解析結果と比較・検討したものである。

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© 2004 公益社団法人日本船舶海洋工学会
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