和歌山保健看護学会誌
Online ISSN : 2760-3555
Print ISSN : 2435-1512
原著
地域在住の独居高齢者におけるうつ症状と社会関連性との関連
早川 博子宮井 信行森下 美佳丸岡 朋子樫葉 雅人服部 園美内海 みよ子上松 右二有田 幹雄
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2023 年 13 巻 1 号 p. 22-31

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抄録
【目的】 近年,高齢者を取り巻く環境は大きく変化し,世帯構成の縮小や地域社会とのつながりの希薄化がうつ病を増加させる誘因となっているとの指摘がある.本研究では,地域在住の高齢者を対象に,うつ症状と独居生活および社会関連性との関連を検討した.
【方法】 対象者は,2013年~2019年の和歌山ヘルスプロモーション研究に参加した県内の複数地域に在住する高齢者1,336名(71.4±5.3歳)であった.世帯構成,うつ症状(うつ病自己評価尺度),社会関連性(社会関連性指標)は自記式質問票または面接聞き取りによって調査した.
【結果】 独居者は家族同居者に比べてうつ症状の得点が高く,うつ傾向・うつ状態と判定される者が多かった.また,独居生活と社会関連性は年齢,性別,教育歴,経済状態とは独立にうつ症状に有意に関連した.一方,世帯構成と社会関連性には交互作用が認められ,社会関連性がうつ症状に及ぼす影響は独居者でより強い傾向にあった.特に,社会への関心,他者との関わり,身近な社会参加の得点が低いことがうつ症状の増加と関連していた.
【結論】 地域在住の高齢者において,独居生活と社会関連性はともにうつ症状に関連することが明らかになった.また,独居者は家族同居者に比べて社会関連性がうつ症状とより強く関連し,社会への関心,他者との関わり,身近な社会参加が少ないことがうつ症状の増加につながりやすいことが示唆された.
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