Works Discussion Paper
Online ISSN : 2435-0753
パーソナリティと生き生き働く状態の関連性
―プロトタイプと一般因子による検討―
谷 伊織
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2021 年 47 巻 p. 1-13

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抄録

本研究では、働くことに関する心理状態を個人のパーソナリティから説明することを試みた。パーソナリティはビッグファイブの 5 因子だけではなく、パーソナリティ・プロトタイプと呼ばれる 4 類型、さらには 5 因子を統合した一般因子を用いた検討を行った。働くことに関する心理状態については、幅広く新旧の概念を取り扱った「生き生き働く状態」尺度を用いた。データはリクルートワークス(2020)の先行研究で収集されたものを二次利用した。分析の結果、パーソナリティのプロトタイプ、一般因子、5 因子のそれぞれから生き生き働けているかどうかを予測・説明できる可能性が示唆され、先行研究とも整合的な結果が得られた。また、5 因子から得られた類型も一般因子のどちらも多忙感を除く生き生き働く状態に対して中程度の効果量を示しており、5 因子のうちの一つ(例えば勤勉性)による説明の効果量よりも高いことが示された。

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© 2021 株式会社リクルート リクルートワークス研究所
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