YAKUGAKU ZASSHI
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Anti-inflammatory Effects of a Src Inhibitor on the Murine Model of Asthma Exacerbation Induced by Ovalbumin and Lipopolysaccharide
Yuki Nishimoto Genki KimuraKazuhiro ItoYasuo Kizawa
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2023 Volume 143 Issue 2 Pages 191-197

Details
Summary

Asthma is often exacerbated by airway infection, and some patients with severe asthma may be unresponsive to conventional corticosteroid treatment. Src family kinases (SFKs) were recently implicated in the inflammatory responses of mice induced by allergen and bacterial toxin lipopolysaccharide (LPS). Therefore, we examined the effects of dasatinib (DAS), a Src inhibitor, on airway inflammation in mice induced by ovalbumin (OVA) and LPS. Male A/J mice were sensitized to OVA Day -14 and -7, challenged with intranasal OVA on Day 0, 2, 4, 6 and 8, and on Day 10, mice were also challenged with OVA via inhalation. Mice were treated intranasally with DAS or fluticasone propionate (FP), a glucocorticoid, twice daily for 3 d starting 1 d after OVA inhalation. Moreover, some mice were also administrated LPS 2 h after DAS or FP treatment to model of asthma exacerbation. One day after the last intervention, lung tissue and bronchoalveolar lavage fluid (BALF) were collected. DAS attenuated the accumulation of inflammatory cells and cytokines/chemokines in BALF induced by both OVA and OVA+LPS, while FP did not reduce accumulations induced by OVA+LPS. Therefore, targeting SFKs may be a superior therapeutic approach for asthma exacerbation by infection.

緒言

喘息は,気道の広範な慢性炎症を基礎とし,炎症に伴い発現する気道過敏性亢進や気道リモデリングが要因となって変動性を持った気道狭窄や咳などの臨床症状を生じる.13また,喘息は呼吸器感染症の併発によって症状が増悪し,成人及び小児の喘息増悪症例では,Haemophilus influenzae, Streptococcus pneumoniae, Moraxella catarrhalisなどによる細菌感染症や,4 human rhinovirus(HRV)やrespiratory syncytial virusなどによるウイルス感染症が関与する.5

喘息治療では吸入ステロイドによる症状の管理が重要だが,重症喘息患者ではステロイド抗炎症薬による管理が困難な場合がある.6,7近年,respiratory syncytial virus, Chlamydia pneumoniae, rhinovirusへの感染がコルチコステロイド感受性を低下させることがin vivo, in vitro研究で報告されている.810加えて,われわれも以前,lipopolysaccharide(LPS)の反復経鼻曝露によって誘発したマウスの気道炎症が,ステロイド抗炎症薬では制御されないことを明らかにした.11そのため,呼吸器感染症の併発などにより重症化し難治化した喘息の炎症を制御するために,ステロイド抗炎症薬以外の新たな選択肢の開発が必要だと考えられる.

Src family kinase(SFK)は,Src, Lyn, Hck, Fgr, Fyn, Yes, Lck, Frk及びBlkが知られるnonreceptor tyrosine kinaseであり,細胞の接着や浸潤,分化,増殖などの様々な細胞機能に関与する.12また,SFKは,T cell receptor(TCR)やB cell receptor, toll like receptor(TLR)などの下流シグナルの調節や,1215 epidermal growth factor receptor(EGFR),extracellular signal-regulated kinase(ERK)1/2, phosphatidylinositol 3-kinase-δ(PI3K-δ)及びnuclear factor-kappa B(NF-κB)を介したアレルギー性気道炎症の誘発にも関与する.16われわれの以前の研究でも,マウスにLPSを反復経鼻曝露させて誘発した急性気道炎症が,Src阻害作用を持つdasatinib(DAS)によって抑制された.17そのため,SFKは,呼吸器感染症により急性増悪・難治化した喘息における重要な新規治療標的の一つであると考えられた.そこで本研究では,マウスにovalbumin(OVA)を感作・曝露させた後にLPSを反復経鼻曝露させて作成した喘息急性増悪モデルに対するDASの抗炎症作用を検討した.

方法

1. 実験動物

5週齢の雄性A/J系マウス(三協ラボサービス,東京)を,一定に管理した環境下(温度:24±1°C,湿度:55±5%,明暗周期:12時間,摂餌・節水:自由摂取)で飼育した.マウスは,購入後1週間飼育し,馴化させた後に本研究で使用した.なお,本研究では,日本大学動物実験運営内規及び日本大学薬学部動物実験指針に従って動物実験を実施した.

2. 病態モデルの作成

マウスにOVA(0.1 mg/mL in 10 mg/mL aluminium hydroxide, Sigma Aldrich Co., St. Louis)を7日間隔で2回,腹腔内投与(0.1 mL/animal)し感作させた.感作後,マウスにOVA(1 mg/mL, 35 µL/animal)を1日間隔で5回,3% isoflurane(アボット,東京)麻酔下で経鼻曝露させた後,加圧ネブライザーを用いてOVA(10 mg/mL)を30分間吸入曝露させた.喘息急性増悪についての実験では,OVA吸入曝露終了1日後から3日間,1日2回,マウスに40 µL/animalのLPS(0.1 mg/mL; lipopolysaccharide from Salmonella enterica serotype typhimurium, Sigma Aldrich Co.)を経鼻曝露させた.また,媒体(10% dimethyl sulfoxide, Sigma Aldrich Co.),DAS(4, 40及び400 µg/mL; Cyman chemical, Ann Arbor)又はfluticasone propionate(FP, 50 µg/mL, Sigma Aldrich Co.)は,1日2回,LPS曝露の2時間前に35 µL/animalを経鼻投与した.なお,DASは,高いSrc阻害活性を特徴とし,18マウスに経口投与した場合,LPS(20 mg/kg)の腹腔内投与によって誘発した肺におけるtumor necrosis factor-α(TNF-α)発現を抑制することが明らかになっている.19これらの知見とラットにDASを経口投与した場合の体内動態から,20経鼻投与におけるDASの濃度を設定した.

3. 気管支肺胞洗浄液及び肺の採取

薬物最終投与の1日後に,マウスをpentobarbital(ソムノペンチル,大日本住友製薬,大阪)過麻酔によって安楽死させた.その後,静脈カテーテルを気管に挿管して気道内を生理食塩液(0.1 mL/g)で3回洗浄,採取して,これを気管支肺胞洗浄液(bronchoalveolar lavage fluid: BALF)とした.21

4. BALF細胞数及びサイトカイン/ケモカイン量の測定

遠心分離(500×g, 4°C)してBALF上清と細胞分画を採取し,上清は−80°Cで保存した.細胞分画中の赤血球を0.2%及び1.6%の塩化ナトリウム(NaCl)を用いて除去して細胞懸濁液を調製し,BALF中総細胞数を血球計数盤(ワンセルカウンター,バイオメディカルサイエンス,東京)を用いて計数した.BALF中の好中球数,好酸球数及びマクロファージ数は,flow cytometer(ALTRA II System,ベックマン・コールター,東京)を用いて測定した.好中球,好酸球及びマクロファージは,propidium iodide(Sigma Aldrich Co.),monoclonal antibody to neutrophils-fluorescein isothiocyanate(FITC)(抗マウスLy-6B.2抗体,clone 7/4, Acris Antibodies GmbH., Herford),monoclonal antibody to macrophages/monocytes-FITC(抗マウスMOMA-2抗体,clone MOMA-2, Acris Antibodies GmbH),PE rat anti-mouse Siglec-F(抗マウスSiglecF抗体,clone E50-2440, BD Pharmingen™, Franklin Lakes)及びFITC hamster anti-mouse CD11c(抗マウスCD11c抗体,clone HL3, BD Pharmingen™)を用いて標識し,Ly-6B.2(+)/PI(−)細胞を好中球,MOMA-2(+)/PI(−)細胞を組織マクロファージ,Siglec-F(+)/CD11c(−)細胞を好酸球とした.また,BALF上清中のinterleukin(IL)-13量,chemokine(C–X–C motif)ligand 1(CXCL1)量及びTNF-α量の測定には,mouse IL-13, mouse TNF-α及びmouse CXCL1/KCに対するQuantikine ELISA Kit(R&D systems, Minneapolis, MN)を使用した.

5. 肺の固定及び薄切

以前の研究と同様の方法で肺を採取,固定,包埋及び染色し,肺の組織学的変化を観察した.17簡潔にまとめると,pentobarbital過麻酔によりマウスを安楽死させた後,気管に静脈カテーテルを固定した状態で肺を採取し,肺に10%リン酸緩衝ホルマリン液(1 mL/lung)を注入して20 cm H2O圧下で4時間,静脈カテーテルを除去して68時間,10%リン酸緩衝ホルマリン液に浸漬した.その後,肺を一晩流水洗浄し,70% ethanol及び100% ethanol中で脱水した.続いて,肺にxylene(富士フイルム和光純薬,大阪)及びparaffin(サクラファインテックジャパン,東京)を浸透させた後paraffin包埋し,厚さ4 µmの組織切片を薄切した.

6. 肺の組織染色

組織切片をxylene及びethanolに順次浸漬し,流水洗浄後にMayer’s hematoxylin solution(富士フイルム和光純薬,埼玉)に浸漬し,染色した.さらに,流水及び精製水での洗浄後にeosin Y ethanol solution(富士フイルム和光純薬,埼玉)に浸漬し,染色した.その後,精製水,ethanol及びxyleneに順次浸漬・洗浄し,Multi Mount 480(松浪硝子工業,大阪)を用いて封入した.

7. 統計解析

統計解析には,GraphPad Prizm9(GraphPad Software Inc., San Diego)を使用し,ANOVA検定後のDunnett’s multiple comparison testによって多重比較を,unpaired t-test with Welch’s correctionによって2群間比較を行った.p<0.05の場合に,実験結果に統計学的有意差があると判断した.

結果

1. OVAによって誘発したBALF中炎症細胞数及びサイトカイン/ケモカイン量の増加に対するSrc阻害薬の効果

以前の研究で,3日間のLPS曝露で誘発したマウスの急性気道炎症は,DASによって濃度依存的に抑制された.17そこで,OVA曝露によってアレルギー性気道炎症を誘発した後,3日間,1日2回,DAS(35 µL/animal)を経鼻投与し(Fig. 1A),DASの抗炎症作用について検討した.OVA感作・曝露によって,BALF中の好酸球数,CXCL1量及びTNF-α量はいずれもcontrol群と比較して有意に増加した(Figs. 1B–E).好中球数も,好酸球数より変化は小さいものの有意に増加した.これらの炎症マーカーの変化に対してDASは,4 µg/mLでは影響しなかったが,40–400 µg/mLで抑制した(Figs. 1B–E).したがって,OVA誘発アレルギー性気道炎症モデルにおいても,以前の研究と同様にDASは濃度依存的な抗炎症作用を示した.

Fig. 1. Anti-inflammatory Efficacy of Dasatinib in the OVA-induced Murine Model of Asthma

A) Mice were sensitized to OVA, challenged with OVA as indicated, and then treated with intranasal DAS (4–400 µg/mL) twice daily for 3 d. B, C) The numbers of neutrophils (B) and eosinophils (C) in BALF were measured by a hemocytometer and flow cytometer. D, E) Accumulations of CXCL1 (D) and TNF-α (E) in BALF were measured by ELISA. Results are presented as mean±S.E.M. (n=5–6, ** p<0.01; *** p<0.001).

2. OVAによって誘発した肺の病態変化に対するSrc阻害薬の効果

次に,OVA感作・曝露によって誘発された肺の病態変化に対するDASの作用を検討した.OVA曝露終了1日後から3日間,DAS(40 µg/mL)を反復投与し,肺の組織切片をhematoxylin & eosin(H&S)染色して光学顕微鏡を用いて観察した.

BALF中炎症細胞数の変化と一致して,OVA感作・曝露によって肺組織中の炎症細胞はcontrol群よりも増加した(Fig. 2).DAS(40 µg/mL)投与群では,肺組織中の炎症細胞数がcontrol群よりわずかに増加したたものの,OVA曝露群のマウスよりも減少し(Fig. 2C),BALF中炎症マーカーの変化と一致する結果が得られた.

Fig. 2. Effects of Dasatinib on Histological Changes in the Lungs of OVA-induced Asthma Model Mice

Lungs from control, OVA, and OVA+DAS (40 µg/mL) treatment groups were fixed in 10% phosphate buffered formalin, embedded in paraffin, sectioned at 4-µm, and stained with hematoxylin and eosin for histopathological analyses. Original magnification: ×400. (Color figure can be accessed in the online version).

3. OVA感作・曝露後のLPS曝露によって誘発した喘息急性増悪に対するSrc阻害薬の効果

呼吸器感染症は喘息急性増悪の要因の一つであり,重症喘息患者では吸入ステロイドによる治療が困難な場合がある.加えて,われわれは以前,LPSの反復曝露によって誘発した気道炎症がFPでは改善されないことを明らかにした.11そこで,OVA感作・曝露後に3日間,マウスにLPSを反復曝露させて,DAS及びFPの作用を比較した(Fig. 3A).

Fig. 3. Anti-inflammatory Efficacy of Dasatinib in the OVA+LPS-induced Murine Model of Asthma Exacerbation

A) Mice were exposed to OVA and treated with DAS (40 µg/mL) or FP (50 µg/mL) twice daily for 3 d according to the indicated experimental scheme. Some mice were also administrated LPS 2 h after each drug treatment. B, C) The numbers of neutrophils (B) and eosinophils (C) in BALF were measured using a hemocytometer and flow cytometer. D, E) The accumulations of CXCL1 (D) and TNF-α (E) in BALF were measured by ELISA. Results are present as mean±S.E.M. (n=3–4, * p<0.05; ** p<0.01; *** p<0.001).

OVA感作・曝露後にLPSを曝露させたマウスにおいて,BALF中の好中球数及び好酸球数が有意に増加した(Figs. 3B and C).また,BALF中CXCL1量及びTNF-α量も有意に増加し(Figs. 3D and E),OVA単独曝露の病態モデルよりも大きく変化した.FP(50 µg/mL)は,これらの炎症マーカーの変化を抑制しなかった.これに対して,DAS(40 µg/mL)は,好中球数,好酸球数及びTNF-α量の変化を有意に抑制し(Figs. 3B–D),CXCL1量もDAS投与群では統計学的に有意ではなかったものの減少した(Fig. 3E).以上の結果から,OVA及びLPS曝露によって誘発された喘息急性増悪は,FPに対して抵抗性を示すがDASによって有意に改善されることが示された.

考察

喘息は,気道の広範な慢性炎症を基礎としており,吸入ステロイドによる症状の管理が治療の基礎となる.しかし,種々の呼吸器感染症の併発により急性増悪した症例など,一部の患者では吸入ステロイドによる管理が困難な場合がある.さらに,2019年末からCOVID-19のパンデミックが発生しており,22呼吸器感染症を併発するリスクが高い状況が続いている.COVID-19でもステロイド抗炎症薬が治療に用いられるが,炎症制御が困難な症例があったと報告されている.23そのため,呼吸器感染症併発による喘息の増悪・難治化への対応は,重要な課題である.

本研究では,A/J系マウスに対してアレルギー性気道炎症をOVAで誘発した後,LPSを経鼻曝露させた.われわれの以前の研究では,A/J系マウスのコルチコステロイド感受性がタバコ主流及びpoly(I:C)曝露,又はLPS曝露によって低下した.11,21そこで,アレルギー性気道炎症を急性増悪させたA/J系マウスの病態モデルでも同様にコルチコステロイドに対して抵抗性を示すと予測し,本研究ではA/J系マウスを使用した.実際,OVAとLPSを曝露させた病態モデルでは気道炎症がFPでは制御されず(Fig. 3),以前の研究と一致する結果が得られた.そのため,本研究で使用したOVA及びLPS誘発気道炎症モデルは,呼吸器感染症によって急性増悪・難治化した喘息に対する新規抗炎症薬の探索に有用な病態モデルだと考えられた.なお,BALB/c系及びC57BL/6系マウスに対するpoly(I:C)曝露によって誘発された気道炎症もコルチコステロイドでは制御されないため,24本研究の結果は,他の系統でもA/J系マウスと同様に観察されると推測される.

In vivoの喘息モデル作成には,チリダニ抗原や真菌などの様々な抗原が用いられる.25,26 OVAとヒトの主要なアレルゲンであるチリダニ抗原で誘発したマウスのアレルギー性気道炎症では,group 2 innate lymphoid cells(ILC2)が病態形成に関与し,気道の好酸球性炎症や過敏性亢進,誘導されるTh2サイトカインなど,類似した病態が誘発される.27,28 ILC2の活性化因子であるIL-33発現誘導にはdual oxidase 1, SFK及びEGFRが関与しており,29 OVA感作マウスでは,TCRやimmunoglobulin E(IgE)を介してSFK依存的にアレルギー性気道炎症が誘発される.16本研究でも他のグループの研究結果と同様に,OVA誘発アレルギー性気道炎症がDASによって抑制された.また,OVAはTLR2を介してアレルギー性気道炎症を誘発し,30,31 TLR2シグナルはLyn依存的に,32 TCRシグナルはTLR2, 5, 7並びにLck及びFynを介して活性化される.33,34加えて,近年,TLR4下流の細胞内シグナルの活性化にSFKが関与することも報告されている.SFKは,TLR4/MyD88シグナル経路の調節やTNF receptor associated factor(TRAF)6を介したEGFRシグナル活性化,炎症メディエーター発現に関与する.35,36本研究でもDASは,OVA及びLPSによる気道炎症の誘発を抑制した.LPSは,TLR4シグナルを介して急性気道炎症を誘発するが,反復経鼻曝露させた場合にはhistone deacetylase 2(HDAC2)の発現低下に伴いFPの抗炎症作用を減弱させた.11したがって,アレルギー性気道炎症及びその急性増悪においてTLRs/SFKが治療標的として重要である可能性が示唆された.これに対してDASは,Srcに限らずLynやFynへの阻害作用も示す.37したがって,DASは,複数のSFKを阻害することでTCRやIgE, TLRsの下流シグナルを抑制し,アレルギー性気道炎症及びその急性増悪を抑制した可能性が推測された.ただし,本研究ではIL-33発現やILC2活性化,TLR2シグナルなどは観察していないため,これらの細胞内シグナルや免疫応答に対するDASの作用は,今後詳しく検討しなければならない.

本研究において,ステロイド抗炎症薬では制御困難な喘息急性増悪モデルの気道炎症をDASが抑制し,呼吸器感染症による喘息増悪症例においてSFKが治療標的として重要である可能性が示唆された.SFKは,急性炎症やアレルギー反応など,免疫・炎症反応に関与する様々な細胞内シグナルを制御しており,SFKを標的とした研究成果は,難治化した重症喘息に対する新規治療戦略の探索に貢献すると期待される.

謝辞

本研究の一部は,令和3年度日本大学学術研究助成金(総合研究)[総21-1302](Nihon University Multidisciplinary Research Grant for 2021)の助成を受けて行った.

利益相反

開示すべき利益相反はない.

REFERENCES
 
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