2024 Volume 144 Issue 4 Pages 339-344
Excessive production of reactive oxygen species (ROS) causes oxidative stress and is involved in the development and progression of a wide variety of diseases. Therefore, techniques for measuring oxidative stress are indispensable for analysis of the mechanisms of various diseases. The method involving ESR and the durable nitroxyl radical (ESR/spin probe method) is useful for this purpose, because the ESR signal intensity of the spin probe changes on reacting with ROS and other unstable radicals. In this review, the author’s research applying the ESR/spin probe method to clarify disease mechanisms in vivo and in vitro is presented. The ESR signal of the probe injected into animals may decay through a few mechanisms besides reaction with ROS; thus, interpretation of the results is complicated. As the first approach to solving this problem, a probe resistant to enzymatic reduction by introducing a bulky group adjacent to the nitroxy group was created. The second approach was the use of a hydroxylamine probe which dominantly oxidized to nitroxyl radicals by reacting with superoxide anion radicals and oxidants. Using acyl-protected hydroxyl amine, it was demonstrated that sepsis model mice are under oxidative stress due to ROS production by activated phagocytes. On the other hand, it was shown in vitro that the UV-induced radical reaction of ketoprofen also occurs in lipid membranes, and that the reaction is related to ROS generation and membrane disruption. We believe that use of the ESR/spin probe method with ingenuity will clarify the mechanisms of various diseases.
われわれの体内で生成されるsuperoxide anion radical(O2·−)やhydrogen peroxide, hydroxy radical(·OH)などの活性酸素は細菌などの異物除去に働く一方で,過剰な活性酸素生成はわれわれ自身を傷つけてしまう.このため,酸化ストレスは動脈硬化や高血圧,敗血症など多種多様な疾患の発生や増悪に関与することが知られている.1)したがって,酸化ストレスの測定は各種疾患のメカニズム解明に非常に重要な技術である.
電子スピン共鳴法(ESR)は不対電子を持つ物質(フリーラジカル)を測定できる技術で,酸化ストレス評価に用いられている.ESRは静磁場内に置かれたラジカルによるマイクロ波の吸収を観測しており,酸化ストレス測定におけるin vitroの測定では一般的にX-band ESRが用いられる.しかし,X-band帯のマイクロ波は水による誘電損失が大きいため,少量の血液や臓器ホモジネートのような液体(が多い)試料の測定はできても,in vivoの測定には利用することができない.このため,in vivoの測定には使用するマイクロ波の周波数帯や共振器を工夫することで誘電損失を抑えたin vivo ESRが用いられるが,X-band ESRに比べて感度が数十倍低いという欠点がある.
酸化ストレス評価に用いられているESRではあるが,O2·−や·OHのような不対電子を持つ活性酸素種は反応性が高く寿命が短いため,ESRで直接測定することは難しい.そこで,ESRを用いた酸化ストレス研究では,スピントラップ法やスピンプローブ法といった手法が利用されている.スピントラップ法は,スピントラップ剤が反応性の高いフリーラジカルと反応することで,比較的安定なフリーラジカル(ラジカル付加体)となることを利用した手法で,反応したフリーラジカルを定性・定量できる.しかし,反応速度やラジカル付加体の安定性などの問題から,in vivoでの利用には不向きで,主にin vitroにおいて,反応液中で発生する活性酸素の定性・定量や化合物の抗酸化能評価などに用いられている.2–4)一方で,スピンプローブ法は2,2,6,6-tetramethylpiperidine-N-oxyl radical(TEMPO)や2,2,5,5-tetramethylpyrrolidine-N-oxyl radical(PROXYL), 4,4-dimethyloxazolidine-N-oxyl radical(DOXYL)などの低分子環状ニトロキシルラジカルを酸化ストレス測定のプローブとして用いている.これらのニトロキシルラジカルはシャープな3本線のESRシグナルを与える一方,活性酸素やフリーラジカルによる酸化あるいは還元酵素やアスコルビン酸による還元によって常磁性を失う(ESRシグナルを失う)ため,動物にニトロキシルラジカルを投与した後のESRシグナルの消長を指標にした生体内酸化ストレスの評価が行われている(Fig. 1).5,6)
A: Basic structures of spin probes. R indicates substituents. B: Redox reactions of spin probes.
本稿では,筆者が携わったスピンプローブ法を用いた酸化ストレス関与疾患のメカニズム解析に関する研究について概説する.
生体内酸化ストレスをin vivoで評価するにあたって,プローブの体内動態に関する知見を得ることは重要である.スピンプローブ法で用いられるニトロキシルラジカルには置換基の異なる複数の分子種があり,生体内酸化ストレス測定では,PROXYL系のうち,3位の置換基が異なる4つの分子種carboxy-PROXYL(CxP), carbamoyl-PROXYL(CmP), hydroxymethyl-PROXYL(HMP), methoxycarbonyl-PROXYL(MCP)が汎用される.これらについて,1-オクタノールとリン酸緩衝液(pH 7.13)間の分配係数(Po/w)を求めたところ,MCP>HMP>CmP≫CxPの順であった.これは4つの分子種で体内動態や分布が異なることを示している.そこで,ニトロキシルラジカルがプロトンのT1を短縮するためMRIのT1強調画像で信号強度が増すことを利用し,MRIを用いてマウス体内における各PROXYLの分布変化を測定した.すると,最も親水性の高いCxPでは尾静脈内投与20分後には膀胱に蓄積したのに対し,最も脂溶性の高いMCPでは投与直後に脳への分布がみられ,投与後20分を経過しても膀胱への蓄積はみられなかった.7)このような分子種による体内動態・分布の違いは,酸化ストレス評価にも影響を及ぼすと考えられ,実際,同じ疾患モデルでも用いるプローブによって異なる知見が得られることが報告されている.8,9)
更にプローブの体内動態について調べるため,各PROXYLを静脈内投与後,血中の酸化型プローブ量と総プローブ(酸化型+還元型)量の変化をX-band ESRで測定した.このとき,プローブの還元型であるヒドロキシルアミン体はESRで測定できないため,試料にフェリシアン化カリウムにを添加し,一電子酸化によりすべてのプローブをニトロキシルラジカル体として総プローブ量を測定した.その結果,どのプローブも投与直後から血中濃度が減少し,その速度は総プローブに比べて酸化型プローブで大きかった.また,両者の減少速度の差がMCPやHMP, CmPで顕著だったのに対して,組織内にほとんど分布しないと考えられるCxPではそれほど大きくなかった.7)健常マウスでこのような結果が得られたことから,生体内酸化ストレス測定において,プローブと活性酸素との反応と同時にプローブの組織への分布や還元が起こっていると考えられる.このことは酸化ストレスの評価を複雑にしており,仮に健常動物と病態モデル動物とでESRシグナルの消長に差があったとしても,それが活性酸素の過剰生成によるものなのか,生体内の還元系の減弱によるものなのか,あるいは体内動態・分布が変化したことによるものなのか,慎重に判断しなければならない.そこで,筆者らはこの問題を解決する方法について模索してきた.
筆者らは,スピンプローブの還元を抑えることで,活性酸素との反応を検出し易くなるのではないかと考え,新たなスピンプローブとして3,11-dihydroxy-7-azadispiro[5.1.5.3]hexadec-7-yloxyl radical(DICPO)をデザインした.Figure 2Aに構造を示すように,DICPOはTEMPO系のニトロキシル基に隣接した2位と6位のメチル基を4-ヒドロキシスピロシクロへキシル環に置換した構造をしており,嵩高くなることで還元酵素の活性部位に近づけなくなることを期待した.10)また,ニトロキシルラジカルはその環の構造や官能基によって酸化還元電位が異なり,還元剤や活性酸素などとの反応性に違いが生じるため,hydroxy体とoxo体の2種類を準備した.
A: Structure of DICPO. B: The ESR spectra of 25 µM hydroxy-DICPO (upper) and 25 µM hydroxy-TEMPO (lower).
ニトロキシルラジカルは肝臓や腎臓で還元され易いため,マウス肝ホモジネート中におけるシグナル強度変化をhydroxy-DICPOとoxo-DICPO及びそれぞれ対応するTEMPO系とで比較した.すると,DICPO系はTEMPO系よりも減衰が遅く,還元反応が抑制されていた.アスコルビン酸に対する感受性はDICPO系,TEMPO系で変わらなかったためアスコルビン酸酸化酵素存在下で同様に実験を行うと,DICPO系での還元抑制がよりはっきりし,還元に耐性のあるPROXYL系と同程度であることがわかった.DICPO系の酸化還元電位はTEMPO系と大きな差はなかったため,期待通り酵素活性部位に対する立体障害により,還元が抑制されたものと考えられる.
活性酸素との反応性ついても検討したところ,システイン存在下でのO2·−との反応では,TEMPO系においてhydroxy-TEMPOのシグナルは減衰するが,oxo-TEMPOのシグナルは減衰しないという置換基による反応性の違いがみられた.同様の置換基による反応性の差はDICPO系でも保持されていた.また,·OHとの反応では,TEMPO系とDICPO系ともにシグナルが減衰し,反応の初速度はDICPO系のほうがむしろ早い結果となった.
以上のようにDICPO系は活性酸素との反応性を保持したまま酵素による還元が抑制されており,立体障害による還元回避が可能であることを示した.DICPO系はアスコルビン酸との反応性を保持したままであるが,もともとアスコルビン酸に対して耐性のあるPROXYL系のメチル基を嵩高い基に置換することで,酸化のみによってシグナルが減衰するプローブを作成できる可能性がある.しかしながら,DICPO系のESRシグナルはTEMPO系やPROXYL系に比べて線幅が広く広幅化していた(Fig. 2B).ESRのスペクトルはピークの2回積分値とラジカル量が比例している.これはHPLCのクロマトグラムにおいてピーク面積と物質量が比例していることと同じである.このため,同じラジカル量であっても微分波形の線幅(ピークの上下2つの頂点間の距離,HPLCの半値幅に相当)が狭くシャープなシグナルを与えるラジカルの方がシグナルの高さが高くなる.前述のようにin vivo ESRではX-band ESRよりも感度が低下するため,DICPO系はin vivo ESRでの検出が難しいと予想された.スペクトルの広幅化は4-ヒドロキシスピロシクロヘキシル環のプロトンの核スピンが影響していると考えられるため,重水素化による多少の改善の可能性はあるが,in vivoでの利用へ向けた大幅な改善は困難であると判断し,別のアプローチを試みることとした.
次に試みたのがニトロキシラジカルの還元体であるヒドロキシアミン体にアシル保護を施した1-acetoxy-3-carbamoyl-2,2,5,5-tetramethylpyrrolidine(ACP)の利用である.11) Figure 3に示したように,ヒドロキシアミンは活性酸素などによる酸化によってニトロキシルラジカルとなりESRシグナルを与える一方,生じたニトロキシルラジカルは還元酵素やアスコルビン酸などによる還元によって元のヒドロキシアミンに戻りシグナルを失う.このようにヒドロキシアミン/ニトロキシラジカルのレドックス反応が生体内レドックスに制御されるため,プローブをヒドロキシアミン体として投与できれば,レドックスが酸化に傾いた場合にはシグナルの増加,還元はシグナルの減衰として測定することができる.ニトロキシルラジカルは酸化によってもシグナルが減衰するが,存在比としてニトロキシルラジカルよりもヒドロキシアミン体が多いため,反応速度としてはニトロキシルラジカルが増加する方が速くニトロキシルラジカルの酸化による減少の影響は小さいと考えられる.そこで,ヒドロキシアミン投与後のESRシグナルの消長を指標にした生体内レドックス評価を試みた.ただし,ヒドロキシアミンは空気中の酸素とも緩やかに反応してニトロキシルラジカルとなるため,ACPの形で投与した.マウスにACPを投与すると速やかに加水分解を受けてヒドロキシアミン体となり,10分程度で全身に分布する.12)そこで,lipopolysaccharide(LPS)を腹腔内投与することにより作成した敗血症モデルマウスと健常マウスにACPを静脈内投与し,全身のESRシグナルをin vivo ESRで測定した.すると,両マウスともにACP投与直後からシグナルの増加が起こり,10分程度で減衰に転じた.シグナルが増加している時点では両マウスに大きな違いはみられなかったが,これは反応速度が化合物の濃度に比例するため,ほぼヒドロキシアミンしか存在しない状況ではニトロキシルラジカルの減少速度よりも増加速度の方が速いためではないかと考えられる.一方で,10分以降のシグナル減衰では敗血症モデルマウスの方が遅くなった.このシグナル減衰は一次反応に従ったため一次反応速度定数(減衰速度定数)を算出し比較したところ,健常マウスに比べて敗血症マウスでは減衰速度定数が有意に低下することがわかった.X-band ESRで測定した血中のシグナル減衰速度には健常マウスと敗血症モデルマウスで差がなかったことや,ESRイメージングを用いた測定では胸部から上腹部にかけてシグナルが強かったことから,in vivo ESRでみられたシグナル減衰の差は血中ではなく肺や肝臓の組織内で生じているものと考えられる.さらに,肝臓や血中における総プローブ(酸化型+還元型)濃度は敗血症モデルマウスのほうが高い傾向があったものの,時間的な変化で比較するとin vivo ESRでみられた差はなかった.以上のことから,ACP投与後のESRシグナル強度変化が生体内レドックスを反映していること,敗血症モデルマウスの体内が健常マウスに比べて酸化に傾いていることを生きている動物で示すことができた.
敗血症では好中球などの食細胞がO2·−を産生していると言われている.O2·−は不均化反応により過酸化水素を生成し,生体内ではスーパーオキシドジスムターゼがこれを促進する.過酸化水素はタンパク質などのチオール基を酸化し酸化ストレスを引き起こす.そこで,in vivo ESRの測定に先立ちpolyethylene glycol conjugated superoxide dismutase(PEG-SOD)とcatalaseを同時投与したところ,敗血症モデルマウスでこれら抗酸化酵素の投与量依存的にシグナルの減衰速度定数が増加し,健常マウスでは影響なかった.また,本モデルでは血中のtumor necrosis factor-α(TNF-α)が増加しており,マクロファージの活性化が推定された.そこで,マクロファージ阻害剤である塩化ガドリニウムを前もって投与したところ,敗血症モデルマウスにおいて減衰速度の低下がほとんど起こらなくなった.これらの薬剤は敗血症モデルマウスの血中や肝臓中のプローブ濃度には影響を及ぼさなかったことから,本モデルマウスの体内はマクロファージなどの食細胞から産生されたO2·−によって酸化に傾いていることが示された.
ACPを用いた生体内レドックス評価ではプローブのシグナルの増加は酸化反応の亢進を,シグナルの減衰は還元反応の亢進をそれぞれ表す.このため,一般的なニトロキシルラジカルをプローブとする場合よりも評価が単純になる利点がある.しかしながら,酸化が亢進している敗血症モデルマウスでもシグナル減衰が起こっていた.これはプローブの排泄によるものと考えられ,腎機能が著しく低下するような疾患ではACPを用いた評価が困難になることが予想される.より広範な疾患にスピンプローブ法によるレドックス評価を適用するためには,今後も問題克服に向け研究を続けて行く必要がある.
疾患のメカニズム解析にはin vivoの研究だけでなくin vitroにおける基礎的な研究も重要である.次に,筆者らがスピンプローブ法をケトプロフェン光毒性のメカニズム解析に応用した研究を紹介する.13)
ケトプロフェンは非ステロイド性抗炎症剤であり,代表的な副作用として光過敏症を引き起こすことが知られている.ケトプロフェンは紫外線照射によりラジカル化し,酸素との反応で活性酸素を生じることから,このラジカル反応が光過敏症の発症に関与していると考えられている.このようなケトプロフェンのラジカル反応に関する研究は,これまで水系溶媒中で行われてきた.しかし,ケトプロフェンは脂溶性が高いことや,使用をやめた後でも光過敏症を引き起こすことから,脂質膜に存在するケトプロフェンによるラジカル反応も光過敏症の惹起に関与していると考えられる.そこで,筆者らは脂質膜内におけるケトプロフェンのラジカル反応に関して検討した.
本研究では,ステアリン酸の5位あるいは16位の水素がドキシル基に置換された5-doxylstearic acid(5-DSA)あるいは16-DSAを脂質膜中に含む卵黄レシチンリポソームを調製した.本リポソームの懸濁液とケトプロフェンを混和後,紫外線を照射しながらX-bad ESRでDSAのシグナル強度を経時的に測定した.5-DSAと16-DSAともにシグナルが減衰したが,半減期は5-DSAの方が短かった.また,DSAに対して卵黄レシチン量を増やし,ケトプロフェンが侵入し易い膜にすると減衰速度が上昇した.一方で,飽和脂肪酸である1,2-dipalmitoyl-sn-glycero-3-phosphateでリポソームを調製してケトプロフェンが入り難い膜にするとDSAの減衰速度が低下した.これらのことから,リポソーム膜の外に添加したケトプロフェンが脂質膜に侵入して膜内でラジカル反応を引き起こすこと,ラジカル反応は比較的膜の極性部側で起こり易いことがわかった.ケトプロフェンへの紫外線照射により発生するラジカルをスピントラップ法で検討したところ,スピントラップ剤に5,5-dimethyl-1-pyrroline N-oxide(DMPO)を用いるとO2·−の付加体,·OHの付加体が検出され,α-(4-Pyridyl 1-oxide)-N-tert-butylnitrone(POBN)を用いるとケトプロフェンラジカルと考えられる炭素中心ラジカルの付加体が検出された.そこで,POBN存在下でDSAシグナルの減衰を検討したところ,POBNの濃度が高くなるほどシグナル減衰が抑制された.また,SOD存在下では減衰速度が上昇し,SODにカタラーゼを共存させると減衰速度に変化がなかった.これらの結果から,DSAのシグナル減衰はケトプロフェンラジカルや活性酸素が関与していることがわかった.
さらに,ケトプロフェンが膜内で引き起こすラジカル反応が膜傷害につながるのかを検討したところ,ケトプロフェンへの紫外線照射によりリポソーム膜の崩壊が引き起こされることや,5-DSA存在下では膜の崩壊が抑制されることがわかった.
このように膜の外に添加したケトプロフェンが膜内でラジカル反応を起こし,そこで生成したケトプロフェンラジカルや活性酸素が膜の傷害につながることが示唆された.今後は培養細胞やモデル動物などを用いて,光過敏症と脂質膜内のラジカル反応との関わりを明らかにしていきたい.
酸化ストレスは医薬品や環境汚染物質の摂取,紫外線や放射線の曝露など様々な内的・外的要因によって引き起こされるため,ESRを用いた疾患メカニズム解析の手法は様々な疾患と酸化ストレスとの関わりを調べる上でとても重要である.今後もニトロキシルラジカルあるいはESRを利用した解析法を工夫しながら,様々な疾患のメカニズム解明に貢献したいと考えている.
DICPOの合成を大阪市立大工学部の三浦洋三先生,澤井圭二郎先生,Md. Abdul Mannanさんにご協力頂きました.ここに厚く御礼申し上げます.
本稿で紹介した一連の研究をするにあたり,崇城大学薬学部の竹下啓蔵先生にESRの基礎からデータの解釈まで多岐にわたり,ご指導・ご協力頂きました.また,研究を遂行できたのは小川由香里さん,立花葉子さんを始めとする研究室員各位のご助力によるものです.皆様に改めて心より感謝申し上げます.
開示すべき利益相反はない.
本総説は,2022年度日本薬学会九州山口支部学術奨励賞の受賞を記念して記述したものである.