2008 年 7 巻 p. A1-A14
本論文は、11年間にわたる研修型エンカウンター・グループ(Encounter Group:以下EG)に参加する看護学生の状態に合致するプログラムの提供について検討したものである。このことは、最近、日本でも、EG本来の目的性に焦点を置いた、プログラムの組み立てに留意したEGについての動向と呼応している。その結果、オリジナルなプログラム提供が、既知集団の意欲や自発性の向上に効果があり、また、自分に対する自信や自己肯定感を高める体験と、日頃の学びや生活上の疲れや癒しやリラックスとなる体験が求められていることが分かった。そのために看護学生のための研修型EGでは、ファシリテーターと参加学生との関係性に留意しつつ、様々な身体的表現を媒介とするワークをセッッションに導入をすることが重要であることが明らかになった。