山口医学
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症例報告
直腸原発c-kit陽性gastrointestinal stromal tumor (GIST) の1例
河野 和明加藤 智栄八木 隆治平田 健林 雅太郎瀬山 厚司小賀 厚徳
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キーワード: c-kit陽性, 直腸原発
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2004 年 53 巻 2 号 p. 109-114

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抄録
症例は78歳, 男性. 排便時下血を主訴に近医を受診し直腸腫瘍の診断にて当科紹介入院. 精査にて直腸Rb'左側, 歯状線直上の頂上に潰瘍を伴う径5cm大の半球状の粘膜下腫瘍と診断し, 腹会陰式直腸切断術を施行した. 腫瘍径は47×40×35mmで病理組織学的には主に紡錘形細胞からなり, それらは束をなし錯綜性に配列・増殖し一部に核分裂像を認めた. 腫瘍細胞は免疫学的染色でc-kit (+), CD34(+), α-SMA (−), S-100 (−) でありgastointestinal stromal tumor (GIST), uncommitted type, malignantと診断された. 術後2年7ヵ月経過する現在も再発の徴候は認められていないが経過観察が必要と考えられた. c-kit陽性直腸原発GISTの本邦報告例は18例と少ないが, 今後c-kitを用いた診断, 分類が基本となると考えられる.
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© 2004 山口大学医学会
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