山口医学
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Case Reports
多発筋炎に重症筋無力症を同時期に合併した1症例
櫻木 志津三谷 紀之田中 芳紀松井 久末子松田 万幸篠原 健次平田 郁雄
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キーワード: 多発筋炎, 重症筋無力症
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2005 年 54 巻 2+3 号 p. 57-61

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抄録

68歳,女性.2ヵ月前より両大腿筋肉痛,筋力低下,両肩・両膝関節痛が出現し,立ち上がり,歩行が困難になった.同時期より眼瞼下垂,上下肢の易疲労性を認めた.抗核抗体は陽性,抗アセチルコリンレセプター抗体は著明に高値,抗Jo-1抗体は陰性であった.エドロフォニウムテストにより眼瞼下垂は改善したが,上下肢の筋力は改善しなかった.一方CKは上昇し大腿筋生検では筋線維の不揃いの変性,著明なリンパ球や好中球などの炎症細胞浸潤が認められ,筋電図は低電位であり反復刺激ではwaningがみられた.これらの所見から重症筋無力症と,多発筋炎の同時期の合併と考えられた.プレドニゾロンの投与により徐々に大腿の筋力は回復し歩行可能になったが四肢の易疲労性,眼瞼下垂は残り,後に塩化アンベノニウムを併用することで,これらの症状は改善した.

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© 2005 山口大学医学会
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