山口医学
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ミニ・レビュー
水疱性角膜症の瘢痕形成の検出と臨床的意義
森重 直行
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2013 年 62 巻 2 号 p. 85-90

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抄録
水疱性角膜症は,角膜内皮の不可逆性機能不全により角膜実質浮腫を来す疾患であり,現在では角膜移植でのみ視力回復が可能な疾患である.角膜移植手術の術式の変遷により,水疱性角膜症患者角膜実質の透明性確保の重要性が注目されている.我々は,第2次高調波発生顕微鏡を検出機器として用い,水疱性角膜症における角膜実質のコラーゲン線維束構造変化と角膜実質細胞の性状変化を評価し,瘢痕性変化の検出を行った.それらの病理組織的変化と臨床経過との関連を比較検討した.我々の検討から,水疱性角膜症の罹病期間が角膜実質の瘢痕性変化に影響することが明らかとなり,さらには水疱性角膜症の罹病期間が角膜内皮移植後の視力予後に影響することを見いだした.これらのことから,水疱性角膜症は病理組織学的にも臨床的にも罹病期間依存性進行性疾患であるということを提唱するに至った.
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© 2013 山口大学医学会
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