2024 年 73 巻 1 号 p. 23-31
本研究の目的は,病棟看護師のチームに対する心理的安全認識と性別,年齢,経験年数,病棟の診療科との関連を検討することである.チームに対する心理的安全認識の測定には,浅海らが作成したJPSN(Japanese version of Team Psychological Safety for Nurses : JPSN) を用いた.JPSNは7項目で構成され,各項目に7件法で回答するリッカート尺度である.2020年12月に全国の病棟看護師チームに所属する看護師を対象にweb調査で収集した515名のデータを二次利用した.性別においては,平均値の差をt検定で分析し,年齢,経験年数,病棟の診療科においては,それぞれをいくつかの群に分けた後,一元配置分散分析を行った.その結果,年齢,性別,経験年数,病棟の診療科のどの変数においても,チームに対する心理的安全認識得点に有意差が認められなかった.病棟看護師のチームに対する心理的安全認識は看護師チームの効果的な相互作用を促す重要な要因である.そのため,日本におけるチームに対する心理的安全認識の定着を目指し,他の因子との関連を検討する必要がある.