山口医学
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症例報告
術後6年目に皮膚浸潤を来した胃原発髄外性形質細胞腫の1例
山本 直宗秋山 紀雄吉峯 宗大須藤 学拓藤田 雄司
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2024 年 73 巻 2 号 p. 85-89

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抄録

 胃原発髄外性形質細胞腫は胃悪性腫瘍の中で稀な疾患である.今回,術後6年目に皮膚浸潤を来した胃原発髄外性形質細胞腫の1例を経験した.症例は65歳,男性.黒色便の精査で胃体上部に隆起性病変を認めた.FDG‑PETで病変に一致した異常集積を認め,悪性が示唆された.腫瘍からの出血により貧血が進行したため緊急手術を行った.膵体尾部への浸潤を疑い,領域リンパ節郭清を伴う胃全摘術,膵体尾部及び脾臓合併切除術を施行した.病理組織診断で形質細胞様の腫瘍細胞の増生を認め,免疫組織染色ではIgG,λ鎖の単クローン性の産生を示し,胃原発髄外性形質細胞腫と診断した.補助療法は行わず経過観察したが,術後6年目に皮膚浸潤を来した.胃原発髄外性形質細胞腫は報告が少なく未だ病態が明らかではない.術後長期にわたり,厳重な経過観察が必要である.

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