外科医不足が叫ばれる昨今,外科志望者を獲得するための様々な試みが全国的になされている.山口大学(以降,本学)においても,2年次の外科早期体験実習を正規カリキュラムに組み込んでいる他,5,6年次の臨床実習における外科実習に加え,各診療科で正規課程以外にも外科手技を体験させるセミナー等が開催されている.本学の器官病態外科学(第一外科)では,外科志望者の増加と進路決定に繋げる方策を探ることを目的としてサージカルセミナーを行っている.今回はセミナー後のアンケート調査結果をもとに,外科教育の課題について考えたい.
外科に興味を持った学生や研修医がどのようにして外科を志望するに至ったか,また外科に対してどのようなイメージを抱いているかについて調査したところ,臨床実習が外科への進路を決定する最も大きな機会であり,特に手術に対する関心を高めることの重要性が示唆された.同時に医学部入学前や臨床実習開始前においても,外科に触れる機会を増やすことが望まれる.外科に対するイメージとしてやりがいがありそうと感じている学生および研修医は多いが,外科を志望していながらネガティブなイメージを抱いているケースもあり,外科志望者がその進路を諦めることなく進んでいくための課題も明らかとなった.