日本腰痛学会雑誌
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腰痛評価法の使用動向調査
森本 忠嗣
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2006 年 12 巻 1 号 p. 136-142

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抄録

【緒言】近年の本邦の整形外科における腰痛評価法の動向を調査した. 【対象・方法】2000~2004年に日本脊椎脊髄病学会雑誌に掲載された抄録から, 腰痛関連研究における腰痛評価法を調査した. 対象抄録は手術例と, 病態評価などのそれ以外に分けて調査した. JOAスコア以外の腰痛評価法は, 痛みの評価法, 機能評価法と心理面の評価法で大別した. 【結果】最多評価法は, JOAスコアで73.6%であった. ついで, 痛みの評価法が45%であり, 機能評価法は8.4%, 精神心理学的評価法は3.0%であった. 高橋らの1989~1998年での検討ではJOAスコアが97.6%と大部分を占め, VASが1.0%であった. 【考察】JOAスコア以外の多彩な腰痛評価法の使用が増加してきていた. その中身は多面的な評価の増加および患者からの評価の増加である. 多面的評価の中身は, 痛みの評価自体の多面化, 機能評価・心理的評価の増加である.

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© 2006 日本腰痛学会
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