日本腰痛学会雑誌
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急性腰痛患者の初診時腰椎運動時痛の方向とマッケンジー法の治療効果の検討
穴吹 弘毅
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2008 年 14 巻 1 号 p. 112-114

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抄録

当院を腰下肢痛で来院した130例を対象とした.男性92例,女性38例,年齢13~72歳(平均32歳)であった.初診時,全例外来にて立位腰椎屈曲·伸展どちらの動きで痛みがあるかを調査した.さらにマッケンジー法の伸展·屈曲どちらのエクササイズで効果があったかを調査した.腰椎伸展体操で効果のあった80例中,初診時屈曲のみで腰痛あり群は1例のみであり,他の79例(99%)は初診時伸展で痛みが生じていた.また腰椎屈曲体操にて効果のあった24例中初診時伸展のみで腰痛ありは1例のみであり,他の23例(96%)は初診時腰椎屈曲で痛みが生じていた.本研究から,マッケンジー法による腰痛治療は,初診時腰痛のある方向へ運動すると効果が高いことが判明した.

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© 2008 日本腰痛学会
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