抄録
腰部脊柱管狭窄診断サポートツールの妥当性を検証し,九州·沖縄版簡易問診票の有用性について検討した.腰·下肢症状を有す50歳以上の外来患者201例(腰部脊柱管狭窄症116例,他疾患85例)を対象に,本サポートツールと簡易問診票の双方を用いた調査を実施した.簡易問診票から得られたデータは樹形モデルを用いて解析を行った.本サポートツールの特異度は53.6%と開発時のデータよりやや低いものの,感度は97.4%と高く,スクリーニングを行う上で信頼性の高いツールであることが検証された.一方,簡易問診票のデータをもとに作成した樹形モデルを用いると感度は89.7%,特異度は70.6%であり,簡便で有用なツールになることが明らかとなった.