日本腰痛学会雑誌
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特別企画 腰部脊柱管狭窄症の病態
腰部脊柱管狭窄症の病型と脊柱矢状面アライメントの関連
鈴木 秀和遠藤 健司小林 浩人田中 英俊田中 惠山本 謙吾
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2008 年 14 巻 1 号 p. 23-27

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抄録
腰部脊柱管狭窄症の病型と脊柱矢状面アライメントの関係を検討した.対象は腰部脊柱管狭窄症患者93例で,馬尾性間欠性跛行の有無により馬尾型と神経根型に分け,単純X線立位全脊柱側面像についてC7 plumb lineとS1椎体上縁の後上隅角との距離(距離B),腰椎前弯角(LLA),骨盤傾斜角(PA)について検討した.病型は馬尾型53例(平均66.7歳),神経根型40例(平均67.0歳)であった.距離Bは馬尾型平均57.6 mm,神経根型平均40.3 mmで差を認め,年齢別基準値より大きかった.LLAは馬尾型平均18.8°,神経根型平均22.4°で馬尾型が小さく,PAは馬尾型平均27.2°,神経根型平均22.7°と馬尾型が大きかった.馬尾型腰部脊柱管狭窄症患者では神経根型と比較して体幹前傾,骨盤後傾が認められた.
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© 2008 日本腰痛学会
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