日本養豚研究会誌
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子豚の発育に対する寒冷の影響
堅田 彰三島 哲夫宮谷内 留行
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1964 年 1 巻 1 号 p. 9-13

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抄録

1) 試験期間中の気温は1963年5月~7月までは11.8°~22.2℃, 10月~11月上旬までは0.1°~11.9℃, 10月~1964年1月上旬までは-5.3°~11.9℃であった。
2) 子豚の発育は, 放飼群が保温群よりも良好であった。とくに10月に生まれた放飼群の60日齢までの最低外気温は-6.2℃, 90日齢までは-12.4℃に低下したが, その発育は他の保温群よりも良好であった。
3) 発育初期は, 保温群が放飼群よりも, やや良好であった。
4) 5月と10月生まれの子豚は, 発育時における体重の増加傾向が異なることを示した。しかし, 10月生まれの子豚の場合には, 放飼群と保温群は同じ増加傾向を示した。
5) 5月生まれの放飼群の子豚は, 60日齢で離乳したため, 最も斉一で良好な発育を示した。
6) 10月生まれの子豚の, 90日齢までの飼料利用率は, 放飼群が保温群よりも約25%大であった。

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