バークシャー種10頭を用い, ケージ飼いと平飼いによる肉質を組織化学的に比較した結果は, つぎのとおりである。
1. 背最長筋と棘上筋, 大腿直筋の筋線維の厚径は, ケージ飼いのものがわずかに細いが, 有意差は認められない。
2. 筋肉の屠殺直後のpH値は, 部位により異なるが, ケージ飼いと平飼いとの間には差異が認められない。
3. 生肉を4週間冷蔵庫 (0℃~4℃)中に保存し, 時間の経過に伴なう筋線維の厚径, 筋線維数, 筋核, グリコーゲン, pH値の変化などを比較したが, ケージ飼いと平飼いとの間にはほとんど差異が認められない。