抄録
長鎖状N-アシルアミノ酸の合成法は一般に, アミノ酸のアルカリ性水溶液に酸クロライドを滴下反応させるか, アミノ酸エステルと酸クロライドを縮合させた後, エステルを加水分解する方法で行なわれている。
筆者らはStrecker法の中間体であるアミノニトリルに着目し, これをまず酸クロライドでアシル化した後加水分解する方法を検討した。
すなわち, まづザルコシノニトリルをラウロイルクロライドでアシル化し, 得られるN-lauroylsarcosinonitrileをアルカリあるいは酸によって加水分解する方法を試みた。