有機合成化学協会誌
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NMRデータの発表形式に関するIUPACの勧告について
藤原 鎮男
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1972 年 30 巻 8 号 p. 745-745,751

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抄録

IUPAC物理化学部会1.5分子構造と分光学委員会は, かねてから各種分光データの公表形式の統一に努力してきたが, NMRスペクトルについても以下に紹介するような形式によるのが望ましいと勧告した。一方, 昨秋東大教養学部で行なわれた日本化学会主催の第10回NMR討論会において, NMRデータの集録を行なうことが世話人から提案され, 参加者一同の賛成により昭和47年度からそれが実行されることになった。データの集録はNMRに限らず国の内外を通じて広く組織的に行なわれる形勢にあり, NMRデータも今後国際的規模で整理されていくことが考えられる。これらの背景により, 今後NMRスペクトルを印刷公表する場合は本勧告にそった形式でなされることをお奨めする。
なお上記の国内NMRデータの集録は日本化学会内におかれるNMRデータ小委員会がデータの標準化, 集積システムの作製にあたるはずであるが, これは今後この種の事業の試験例となるものであるので, NMR関係者のみならず, その他の分野の方々も関心をおもちいただきご支援, ご批判を仰ぎたい。以下に勧告の要旨をのべる。

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