2017 年 26 巻 4 号 p. 152-158
ExoKyotoデータベースは,既存のデータベースとの相互比較参照モジュールや,トランジット法のみで確認されている惑星についての質量推定モジュール,Stellar画面を用いた系外主星・周辺恒星・メシエ天体等の表示や,Google Sky を用いた天球上での惑星系の位置表示などを有し,過去のデータベースを包括した上位互換的なデータベースとなっています.すでに発見されている系外惑星だけではなく,12万個以上の恒星データや,ケプラーフィールドの恒星群,さらには京都大学や国立天文台で発見されたフレア星や突発天体のリストを取り込んでおり,様々な定義のもとでのハビタブルゾーンの計算も行っています.本総説では,このデータベース開発の背景や仮定,用いられている考え方と,今後の活用,問題点などについて紹介します.