日本惑星科学会誌遊星人
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火の鳥「はやぶさ」未来編 その19 ~Hayabusa2 DCAM3 デジタル系の開発~
小川 和律 白井 慶澤田 弘崇荒川 政彦本田 理恵石橋 高和田 浩二門野 敏彦坂谷 尚哉中澤 暁早川 基
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2019 年 28 巻 3 号 p. 231-240

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抄録

 小型・分離型のカメラシステムDCAM3(分離カメラ)は,Hayabusa2が小惑星Ryugu上で衝突実験を行う際に探査機から分離され,近傍から衝突の観測を行なった.DCAM3は,イジェクタ飛散の詳細な様子を高い空間分解能で撮影するための科学観測用カメラシステム「デジタル系(DCAM3-D)」を持つ.このデジタル系は,Hayabusa2がより高いレベルの科学目的を達成するために遅れて搭載が決定されたもので,提案から開発・完成に至るまでの全てが険しい道のりだった.様々な課題を克服して成功を収めた成果は挑戦的な科学観測機器の開発の重要性を訴えている.

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© 2019 日本惑星科学会
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