BAC DNAをプリントしたDNAチップを使用しCGH-array法による大腸癌肝転移巣の解析をおこなった。7p, 7q, 8q, 9p22, 9q31, 11q23.1, 13q, 16q21-22, 20p, 20qのamplificationと4p, 4q, 5q11-q34, 8p23-p12, 11q13, 14q, 15q, 17p, 17q21, 17q24, 18p, 18q, 22qのdeletionが40%以上の症例に認められ、特に8p21-p23(−), 18q11-q23(−), 11q23.1(+) , 20q12-q13(+)は80%であった。異常を示した既存の遺伝子としてAIB1, CAS , PTPN1, AVR2/BTAK, BCLXにamplificationを、deletionとしてはPRLTS, DPC4/Smad4 , DCC , BCL2が80%以上を示した。今後転移や予後に関しても研究をおこないgenomic markerを同定できれば診療の一助になると思われる。
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