【はじめに】β -1,3-1,6- グルカン(以下、 β - グルカン)の効果に腸蠕動改善効果がある。腸蠕動にはセロトニン(以下、5-HT)が関与しており、 腸の 5-HT は腸クロム親和性細胞(以下、EC 細胞)が産生する。今回我々は、EC 細胞モデルの RIN14B 細胞を用いてβ - グルカンが 5-HT を誘導することを証明した。
【方法】RIN14B 細胞にβ - グルカン刺激を加え 5-HT 量を測定した。未刺激、 β - グルカン濃度 0.5 µg/mL、5 µg/mL、50 µg/mL の各群を設けて、 刺激 24 時間後の 5-HT 細胞外放出量を測定した。
【結果】5-HT 細胞外放出量は、 未刺激群 4.71 ± 0.349 ng/mL に対し、50 µg/mL 群は 8.75 ± 1.313 ng/mL と有意に増加した(p<0.001)。
【結論】β - グルカンは、RIN14B 細胞を刺激し 5-HT 放出を誘導した。
抄録全体を表示