一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会では、テクニカルコミュニケーションに関する学術的研究
を推進すべく、2019 年度からテクニカルコミュニケーション・リデザイン学術研究会を開催しております。
近年、情報機器の普及と情報技術のめざましい進展に伴い、これからの社会では、取扱説明や使用説明に関
する情報は、紙印刷メディアによる文書(Documentation)型からWeb を基盤としたメディアへの移行が
加速しております。さらに、我が国の人口動態推移を見ますと、保健・健康(・医療)分野の機器とサービ
スに関する使用情報を、本協会が対象とする範囲に取り込んでいく必要があります。
こうした背景を踏まえ、協会では、保健・健康領域、認知科学領域、工学領域、情報科学領域の研究者・
学術団体・医療技士会など、これまであまり接点がなかった多彩な方々と学術交流を行い、学術研究の発表
の場を通じて新たな関心分野を拡げていくことを目指しております。おかげ様で、これまでの研究会では、
多様な研究領域の発表者とテクニカルコミュニケーションを専門とする皆様との間で活発なやりとりが行わ
れ、共通の問題をさまざまな視点から眺める、あるいはさまざまな問題に対しての共通のアプローチを探る
など、新鮮な対話を実感する機会となりました。7 月13 日に開催されたテクニカルコミュニケーションシ
ンポジウム2021・オープニング オンラインライブ配信でも、多くの参加者より認知心理学関係のセッショ
ンにアクセスいただき、関心が盛り上がっているのを実感しております。
「使用説明の品質向上が私たちの生活・仕事の質を高めてより幸せな社会の実現に貢献できる」という本
協会の理念に多方面からアプローチすべく、ぜひ、今回もご参加のほど宜しくお願い申し上げます。
抄録全体を表示