日本循環器看護学会誌
Online ISSN : 2758-8041
Print ISSN : 1880-537X
最新号
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総説
  • 佐野 元洋, 関口 亮子, 伊東 由康, 北別府 孝輔, 北村 幸恵, 稲垣 美紀, 山内 英樹, 大江 理英, 吉宮 ナナ, 深水 愛子, ...
    原稿種別: 総説
    2026 年21 巻 p. 1-13
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/01/20
    ジャーナル フリー
    目的:国内外の文献検討を行い,心不全患者への看護師のコンピテンシーを明らかにすること。
    方法:本研究ではコンピテンシーを看護実践に必要な知識,技能,判断,態度の要素から成り立つ能力と 定義し,医中誌Web,PubMed にて,「心不全」,「コンピテンシー」,「臨床能力」,「看護実践」等をキー ワードとし,2014年から2024年に公表された論文等を検索した。選定基準は,心不全患者への看護実践 に関わる内容の記載があるもの等とした。
    結果:国内文献16件,海外文献54件が対象となった。定義に基づいて抽出されたコンピテンシーは, 知識118項目,技能160項目,判断91項目,態度167項目であった。最終的に大項目として知識12項目, 技能10項目,判断11項目,態度5項目に分類された。
    結論:国内外の文献検討から心不全患者への看護実践に必要なコンピテンシーとして,知識,技能,判断,態度が明らかとなった。
原著
  • 本間 隆史
    原稿種別: 原著
    2026 年21 巻 p. 27-38
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/09/29
    ジャーナル フリー
    目的:心不全で入院した患者に対して,独自に考案した「病の振り返り支援」という介入方法を実施し,その効果を明らかにする。
    方法:心不全で入院した患者40名を対象とした非盲検ランダム化比較試験を研究デザインとし,試験過程において量的データおよび質的データを収集・分析する混合研究法を用いた。介入群には研究者が病の振り返り支援を実施し,アンケート調査による群間比較を行った。さらに,介入群における対象者から語られた内容を質的に分析した。
    結果:アンケート調査で主要アウトカムの「将来についての話し合いをすることの意欲」では,介入群のほうが高く,有意差(p<0.0003)があった。介入により対象者から語られた内容は【今後の病気のことやもしもの時に備えて,準備や話し合いをしておく】などであった。
    結論:今回の介入では,心不全患者にとって将来についての話し合いの意欲を高めることができ,将来について自然と語ることができる可能性が示唆された。
  • 板垣 香具也, 佐竹 陽子, 北村 愛子
    原稿種別: 原著
    2026 年21 巻 p. 39-50
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/10/08
    ジャーナル フリー
    集中治療室で体外設置型補助人工心臓(VAD)治療を受ける重症心不全患者の希望を見出す看護実践を明らかにすることを目的に,急性・重症患者看護専門看護師6名,クリティカルケア・集中ケア認定看護師2名に対し半構造化面接を行った。質的内容分析の結果,〈患者の反応から苦悩の様相を探る〉〈患者の現実への認識を捉える〉〈前向きになるための原動力を見極める〉〈VAD 装着に伴う苦痛を緩和し心地よい感覚を充たす〉〈VAD をつけて生きる患者の苦悩に寄添う〉〈人との関わりを通して自分が存在する感覚を強める〉〈日常を想起し患者の望みを明らかにしていく〉〈未来を現実的なものとして捉えていく過程を評価する〉の8カテゴリが生成された。患者の希望を見出すには患者の苦悩や原動力を捉え全人的苦痛を緩和し,患者自身の存在感覚を強め望みを明瞭化することを通して,患者の感情や思考,行動,認知に働きかけることが重要である。
研究報告
  • 菅原 亜希, 牧野 晃子, 長尾 信子, 中田 諭, 吉田 俊子
    原稿種別: 研究報告
    2026 年21 巻 p. 15-25
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/06/04
    ジャーナル フリー
    心不全とともに生きる体験の共通構造を明らかにするために,日本の心不全患者の体験に焦点を当て,既存の心不全患者の体験に関する質的研究を統合した。医療制度や文化的背景を考慮し,日本の成人期・老年期慢性心不全患者の療養生活に関する質的研究であることを選択基準とし,14件を分析対象とした。報告された患者の体験データの統合により,心不全とともに生きることについて,<療養行動の意味と選択> <信頼できる医療者の存在> <心不全とともにある自己の尊重> <独自の体調の指標と対処> <病気の進行の受容> の5つのテーマが見出された。これらは,療養行動,医療者との関係性,自己の捉え方,身体感覚,病気の時間的進行という異なる側面から,心不全とともに生きる体験を表していた。患者の心不全とのつき合い方は,患者が自身の価値観や生活文脈の中で意味づけと選択を重ねながらその都度見出され,更新されていくものであることが示された。
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