介護福祉学
Online ISSN : 2758-1268
Print ISSN : 1340-8178
最新号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
原著論文
  • 柊崎 京子, 藤江 慎二, 松永 美輝恵
    2023 年 30 巻 1 号 p. 1-17
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー

    [目的]「チームマネジメント」と「地域における介護実践」を学ぶための介護実習プログラム(総合プログラム)を教員と実習指導者が協働で作成し,実習での実施結果を評価する.[方法]研究参加者は実習指導者で,アクションリサーチの手法にそって進めた.[結果]課題に対する学習内容の抽出(文献研究)と素案の作成,モデル例の原案を経て,目的・達成目標・想定される実習内容を記載した総合プログラムモデル例を作成した.モデル例を踏まえて実習で計画・実施した内容を,実習指導者の意見とグループディスカッションにより評価し,これらを整理した.[結論]実習で経験可能な内容としてモデル例を提示できた.今後の課題として,①プログラム全体の簡素化,②実施方法の検討,③事前準備の必要と実習施設との連携,④経験の統合に関する教育方法の検討,⑤学生側のレディネスや主体性に係る準備,⑥実習施設における実施体制の課題を挙げた.

  • 川添 英利子, 酒井 英樹
    2023 年 30 巻 1 号 p. 18-30
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー

    [目的]介護老人福祉施設(以下,特養)における食事支援の内容と介護者の認識を明らかにし,職種による違いを検証する.[方法]全国の無作為抽出した特養(400施設)の介護職員242人,看護職員77人,リハビリ職員12人(理学・作業療法士,言語聴覚士)を対象に食事支援の内容とその認識に関する郵送による質問紙調査を行った(有効回答率5.5%).分析は,Pearsonのχ2検定,Mann–Whitney U検定を用いた.[結果・結論]全職種ともに同様の傾向であり,「高齢者に食事を楽しんでもらえたか」の認識は低く,「食事を安全に提供できたか」の認識は高かった.安全認識できているものが有意であった食事支援には,「座位姿勢の調整」「視野を確認する」「メニュー内容を伝える」「食べ物の香りがわかるように配慮する」「食べ物の形態・味付けについて医師,栄養士等に相談する」があり,これらのケアを重視していくことが要介護高齢者の食事の安全に繋がることが示唆された.

研究ノート
  • 高守 裕樹
    2023 年 30 巻 1 号 p. 31-41
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2024/03/31
    ジャーナル フリー

    [目的]本研究は,外国人介護士の課題やサポートの研究動向を把握し,専門職育成のモデルを構築することにある.[方法]外国人介護士の課題やサポートについて文献レビューを行った.[結果]外国人介護士の課題は,3つありそれらが個別または複数同時に発生している一方で,外国人介護士のサポートは,課題に対して個別または2つの課題に対してサポートされている研究もあったが,すべての課題への段階的なサポートを意識した研究は見られず,外国人介護士の育成モデルの構築が必要であることが示唆された.[結論]外国人介護士を専門職として育成していくためには,まず土台に「生活面の支援」に,「日本語・コミュニケーションの課題」「文化・生活習慣の課題」を中心にサポートすることで,異文化適応が進む.そして,「専門職育成の課題」は,専門職を育成する方法であるスーパービジョンの視点を踏まえたサポートが必要であることが示唆された.

特集:介護福祉とICT
論壇
feedback
Top