死の臨床
Online ISSN : 2434-9089
Print ISSN : 0912-4292
早期公開論文
早期公開論文の3件中1~3を表示しています
  • ―病棟看護師長向け調査から―
    中島 奈緒子, 杉村 鮎美, 林 里桂, 安藤 詳子
    論文ID: JJRD-D-24-00004
    発行日: 2025年
    [早期公開] 公開日: 2025/10/01
    ジャーナル 認証あり 早期公開
    緩和ケア病棟(PCU)におけるデスカンファレンスの運営と進行の工夫を明らかにすることを目的とし,看護師長へ質問紙調査を行った。PCU のデスカンファレンスは,多職種が参加し,日勤帯に30分以内で週1回など定期的に開催している場合が多く,逝去後1 カ月以内に困難だったケースや不全感が残るケースを取り上げ,ケアを振り返り次のケアに生かし,スタッフのグリーフケアにつなげていた。デスカンファレンス進行の工夫について,【F1:発言しやすい雰囲気】【F2:無理のないポジティブな語り】【F3:安全で参加しやすい環境と参加後のフォロー】【F4:適切な所要時間の配慮】【F5:開催に関する決め事】の因子が抽出された。
  • 田中 愛子, 永田 千鶴, 藪本 知二
    論文ID: JJRD-D-24-00002
    発行日: 2025年
    [早期公開] 公開日: 2025/02/28
    ジャーナル 認証あり 早期公開
    終末期がん看護の経験がある一般病棟看護師と訪問看護師を対象に,終末期がん患者のアドバンス・ケア・プランニング(ACP)と患者の気がかりへの支援に関する質問紙調査を行った。722名の回答の分析結果から,以下のことが分かった。患者の約65%にACPが実施されており,その場合,9割以上が患者の気がかりについて話合いが行われていた。看護師は,患者の気がかりに気づき,状況により関係職種に繋げるのは,看護師の役割であると考えていた。また,患者の気がかりを支援する看護師のケアの現状25項目は「患者の気がかりを支援する因子」と「日常生活を支援する因子」に分かれ,「日常生活を支援する因子」は訪問看護師の方が有意に高かった。
  • ―看取った家族の語りから―
    川瀬 文香, 菅原 邦子, 阿部 香澄, 梶原 陽子, 横山 聖美, 服部 容子
    論文ID: JJRD-D-23-00005
    発行日: 2024年
    [早期公開] 公開日: 2024/09/09
    ジャーナル 認証あり 早期公開

    本研究の目的は,人生の最終段階を自宅で過ごしたがん患者を看取った家族の語りから,がん患者の包括的 well-being を明らかにすることである。家族7名の語りを質的記述的に分析した結果,【治療からの解放で生まれる安寧】【住み慣れた場と日常がもたらす幸福感】【繋がりの中でもたらされる喜びと感謝】【自分らしく生ききることで生まれる充実感】の4コアカテゴリが抽出された。これらはケア提供者が患者の well-being を理解し,ケアの方向性を考える手がかりとなりうる。ケア提供は住み慣れた家で実現される well-being の意味を言語化し,患者家族に伝えることの重要性が示唆された。

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