終末期がん看護の経験がある一般病棟看護師と訪問看護師を対象に,終末期がん患者のアドバンス・ケア・プランニング(ACP)と患者の気がかりへの支援に関する質問紙調査を行った。722名の回答の分析結果から,以下のことが分かった。患者の約65%にACPが実施されており,その場合,9割以上が患者の気がかりについて話合いが行われていた。看護師は,患者の気がかりに気づき,状況により関係職種に繋げるのは,看護師の役割であると考えていた。また,患者の気がかりを支援する看護師のケアの現状25項目は「患者の気がかりを支援する因子」と「日常生活を支援する因子」に分かれ,「日常生活を支援する因子」は訪問看護師の方が有意に高かった。
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