中古車のオークションにおいて一定期間後に実際に取引される価格を予測することはディーラーにとっても顧客にとっても重要である.しかしながら,今までこの業界では,統計的な手法を用いて理論的に取引価格を予測するようなことはあまりなされていない.ここでは,最小2乗法や尤度などの基準を利用することによって,中古車に関連する多数の説明変数のもとでの重回帰分析を行い,最適な説明変数の個数を求めることを試みている.それには,変数増減法,ridge,lasso,lasso処理後のridge,elastic net,adaptive lassoなどが含まれる.解析の結果,中古自動車のオークション取引データに対して詳細な分析を行っていくためには車種毎に細かく分析していくことが望ましく,さまざまな方法により分析を行うことにより,2-300個の説明変数が10-20程度にまで有効に減らすことができることが分かった.
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