日本は地震大国であり,まれに発生する巨大地震によって大きな被害がもたらされることもしばしばである.地震が引き起こす大災害の中でも,2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震は記憶に新しい.このような国内の自然災害は,類似の被害を繰り返している場合も多いため,過去の災害発生状況を把握することは,地域の災害リスクの把握や被害への対策において重要である.例えば地震による災害では,気象庁や防災科学研究所が公開している日本国内の観測データや,海外のさまざまな機関が観測したデータが存在する.しかし,これらの観測データは,配布方法やフォーマット,データの構造も一致しておらず,日本国内,および世界でも違いがある.
そこで,地震の意味やデータ構造をもとに地震オントロジーを構築することで,地震データの意味的相互運用性の向上を目指す.さらに,多様な形式で公開されている地震データを相互に利用可能な知識グラフである地震LODを作成,公開する.地震LODを用いることで,研究者は地震のモデルに基づいて,より柔軟に地震のデータを検索することができる.さらに,国内外の観測網をまたいだ横断検索や,公開されているさまざまな知識グラフと接続してデータを活用することも可能となる.本研究では,地震を表すための地震オントロジーの構築と,日本と海外のデータを地震LOD化する手法と利活用事例を述べる.
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