本稿は,日本文化資料と関係の深い国際的な情報技術標準について,現状と課題を検討するものである.文化資料に関わる国際技術標準には様々なものがあるが,幅広い分野に対応できるものには多くの人々が関わり得る一方で,文化資料に特化されればされるほど,専門性が高まり関係者も限定的になっていく.そのような状況において,日本文化資料を扱うための国際的な情報技術標準化に対して日本から関わっていくことについて,文字を記述するUnicode,テキストの構造化を行うTEI Guidelines,Web画像の相互運用に関するIIIFを手がかりとして検討を行っている.
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