呼吸理学療法学
Online ISSN : 2436-7966
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巻頭言
原著
  • 宮原 拓哉, 秋保 光利, 高橋 佑太, 田中 秀輝, 岩田 優助, 今井 亮介, 次富 亮輔, 白石 英晶, 青野 ひろみ, 木村 雅彦
    2022 年 1 巻 p. 2-13
    発行日: 2022/04/28
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー

    入院を要する間質性肺疾患(ILD)患者の多くは低酸素血症や呼吸困難のため入院中の筋力やADL能力の評価に難渋する。本研究は,患者努力を必要とせず計測可能な脊柱起立筋群断面積(ESMCSA)と筋力およびADL能力との関連と入院期に生じるADL能力低下の要因について検討することを目的とした。ILD患者55例を対象とし,体表面積(BSA)で除したESMCSA/BSA,背景因子,入院前および入院中のBarthel index(BI),MRC sum score(MRC-SS)を評価した。ESMCSA/BSAとMRC-SSおよび入院中のBIは正相関を示し,ESMCSA/BSA低値群は入院中に有意なBI改善を認めなかった。ロジスティック回帰分析の結果,ESMCSA/BSAとステロイドパルス療法が入院期ADL能力低下の独立した危険因子であった。ESMCSA/BSAはILD入院患者の筋力やADL能力に関連する。

  • 大島 洋平, 佐藤 晋, 吉岡 佑二, 濱田 涼太, 梶本 泰志, 太田垣 あゆみ, 増本 枝里子, 松田 秀一
    2022 年 1 巻 p. 14-24
    発行日: 2022/04/28
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー

    目的:肺移植術後遠隔期における健康関連QoLの実態と,関連因子を明らかにすること。

    方法:肺移植術後2年以上の生存者を対象に,定期受診時に健康関連QoL(SF-36)を調査し,国民標準値(50点)と比較した。また同時期の臨床指標との関連を分析した。

    結果:130例を解析対象とした。SF-36は精神面54.0点,役割-社会面50.0点であり国民標準値相当だったが,身体面(PCS)は39.1点と低値であった。特に,慢性移植肺機能不全合併患者のPCSが低値であったが,非合併患者に限定しても40.8点と低値であった。PCS低値(40点以下)の要因には6分間歩行距離や膝伸展筋力,呼吸機能の低下が有意な関連因子として抽出された。

    結論:肺移植術後遠隔期の健康関連QoLは身体面において低水準であり,その要因として身体機能や呼吸機能の低下が関連した。

活動報告
  • 神津 玲
    2022 年 1 巻 p. 25-32
    発行日: 2022/04/28
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー

    要旨:診療ガイドラインとは,よりよい患者ケアの意思決定のために,臨床研究による現時点での最良のエビデンスを評価し,益と害のバランスを勘案して,最適と考えられる医療行為の推奨を提示する文書である。診療ガイドラインの意義と役割は,理学療法領域にも適用できるものであり,医療提供者と患者が適切な判断を行うための意思決定支援,理学療法のエビデンス情報を推奨とともに提供することで,標準的かつ質の高い理学療法の実施にも貢献しうるものである。2021年10月に理学療法ガイドライン第2版が公開され,「呼吸障害理学療法ガイドライン」も収載された。本ガイドラインでは,COPDおよびILD,人工呼吸器管理(にある患者)の3疾患・臨床状態について10のクリニカルクエスチョンと推奨を作成した。今後,本ガイドラインの広い普及と現場での活用を目指すとともに,定期的な改定に向けて取り組むことができる組織づくりや人材育成も不可欠である。

  • 関川 清一, 瀬崎 学, 馬屋原 康高, 椿 淳裕, 對東 俊介, 沖 侑大郎, 高橋 祐介, 阿部 夏音, 岩崎 円, 寺澤 知哲, 佐々 ...
    2022 年 1 巻 p. 33-47
    発行日: 2022/04/28
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー

    【目的】呼吸障害理学療法ガイドラインに導入されている論文の呼吸理学療法各領域のアウトカム評価法をまとめる。【方法】理学療法診療ガイドライン第2版の呼吸障害理学療法ガイドライン作成作業における2次スクリーニングに採用された論文を対象とした。各領域の各クリニカルクエスチョンの構成要素であるアウトカムリストに基づき,全文論文精読により呼吸理学療法評価項目を抽出した。【結論】概ね国内での研究等で使用されている評価法と重なる項目が多かった半面,本邦で使用されていない評価法に重点が置かれている論文なども散見された。呼吸障害理学療法ガイドラインの活用ならびに,本ガイドラインに基づいた国際的に汎用される評価法を把握し活用していくことは,本邦における呼吸理学療法アウトカム標準化の更なる構築において肝要である。

  • 玉木 彰
    2022 年 1 巻 p. 48-53
    発行日: 2022/04/28
    公開日: 2022/04/28
    ジャーナル フリー

    2021年4月,分科学会として活動してきた日本呼吸理学療法学会は一般社団法人化を達成した。今後当学会は学術団体として,①社会貢献に繋がる事業活動の推進,②国民の健康維持・増進,疾病の予防や治療に関する情報の発信,③質の高い学術活動の積極的な実施と成果の公表,などを念頭に活動していく必要がある。また当学会が主導で行っているレジストリ研究は,当学会の事業の肝であり重点課題の1つである。

編集後記
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