サッカークラブチームに所属する少年とその家族を対象として,食生活改善指導を試みた。約3か月の介入期間前後の栄養調査結果を報告する。対象男子の体格は,同年代の全国平均値に比べ,僅かながら下回っていた。調査の過少申告を考慮しても2割程度の男子が総エネルギー摂取量は十分でないと思われ,摂取内容も脂質に対して炭水化物の摂取が少ないアンバランス傾向にあった。ビタミン,ミネラルの摂取も不足の可能性があった。食品群別では,菓子類,乳類,肉類,油脂類の摂取量は摂取目安を上回る一方,他の食品群摂取は予想基準量を満たしていなかった。親世代では,カルシウム,マグネシウムとビタミンA,B
1,B
2の摂取量が推定平均必要量より少ない人が多かった。食品群別では,菓子類,油脂類,砂糖類,豆類の摂取量は多いものの,その他の食品群摂取量は少ないため,穀類,いも類,野菜類,果実類,乳類の摂取を増やすべきとみられた。食事内容は季節変動の影響を受け変化したため,介入による食事改善効果を認めることはできなかった。
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