ミャンマー連邦では, ほぼ南北にのびた各岩相タイプに関連した以下の6つの鉱化帯が認められる :
(1)Sn-W帯=Tenasserim地域, Kayah州南西部, Shan州西縁部; (2)Sb帯=Shan州, KayahおよびMon州の一部; (3)Pb-Zn-Ag-BaSO
4帯=Shan州西部地域; (4)斑岩銅帯=MonywaおよびWutho地域(ミャンマー中央部); (5)Ni-Cr-帯=北部Chin Hills地域; (6)石油-天然ガス帯=ミャンマー中央部から南方のIrrawadyzデルタおよびその沖合(Martaban湾)にかけての地域, これらのうち,Sb帯だけは, その分布が散発的で鉱化帯として明確には定義しがたい。 現在, 以下の少なくとも10ヶの鉱床生成期を設けることができる : (1)先カンブリア時代=Pb-Zn-Ag, Au ; (2)カンブリア紀後期=Pb-Zn-Ag, BaSO
4 ; (3)オルドビス紀=Pb-Zn-Ag,BaSO
4 ; (4)石炭紀後期=Sb ; (5)二畳-三畳紀=Sn-W ; (6)白亜, ジュラ紀, 恐らく三畳紀=Sn-W ; (7)白亜紀-始新世=Cr-Ni, ヒスイ,Au ; (8)中新-鮮新世=石油, 天然ガス ; (9)第三紀中期(?)=宝石類 ; (10)鮮新世=Mn, Cu(+Au). また, ミャンマー連邦において経済的に重要な鉱物資源の現状についても, 簡単に述べる。
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