歯科審美
Online ISSN : 2758-9021
Print ISSN : 0916-1945
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原著
  • 黒川 弘康, 飯島 達也, 髙見澤 俊樹, 須田 駿一, 柴崎 翔, 白圡 康司, 紙本 篤, 宮崎 真至
    2024 年 36 巻 2 号 p. 117-123
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/03/20
    ジャーナル フリー

     目的:S-PRGフィラー含有研磨ペースト(PRG)を用いてコンポジットレジンを研磨した際の,窩縁部エナメル質の状態変化を,超音波透過法を用いて検討した。

     方法:ウシ歯に形成した規格窩洞にコンポジットレジンを充塡,硬化させた後,充塡面をシリコンカーバイドペーパーで研削したものを測定用試片とした。測定用試片を0.1M乳酸緩衝液に10分間浸漬した後,人工唾液中に保管する操作を1日2回,28日間継続した群をコントロール群とした。また,実験開始時に測定用試片をPRGあるいはダイヤモンド含有研磨ペースト(DDP)を用いて研磨し,コントロール群と同様の条件で保管した群を,PRG群およびDDP群とした。超音波測定装置を用いて,窩縁部エナメル質の縦波音速を測定した。

     結果:縦波音速は,実験開始14日以降で,PRG群で他の群と比較して有意に大きな値を示した。

     結論:PRGは,窩洞周囲のエナメル質の脱灰抑制効果を有し,再石灰化を促進することが示された。

  • ―男性モデル顔に対する若年男女の評価の比較―
    黒木 まどか, 江頭 莉緒, 青木 久恵, 庄山 茂子
    2024 年 36 巻 2 号 p. 124-133
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/03/20
    ジャーナル フリー

     目的:男性モデル顔の肌の色に対し,汎用性の高い歯の色を明らかにすることを目的とした。

     方法:歯(0M1,A1,A3,A4)と肌(青白,美白,標準,小麦)の色を組み合わせた16種の画像を,一般成人男女60名が評価した。

     結果:4色の肌の色に調和する歯の色は,男女ともに0M1,A1,A3であった。見た目年齢は,男女ともにすべての肌の色で明度の低い歯の色ほど高かった。因子分析の結果,2因子(内面的魅力・外面的魅力,職務遂行能力)が抽出された。歯と肌の色の組み合わせが同じサンプル間で男女の平均因子得点に有意差はみられなかった。肌の色に適する歯の色は,男女ともに青白肌では0M1,美白,標準,小麦肌では0M1とA1,A3であった。

     結論:男性の肌の色に調和する歯の色は,男女ともに,肌の色と同一の調和または類似の調和関係にあり,肌の色よりも明度の高い歯の色であった。肌の色よりも歯の色の明度が低く,肌と歯の色の明度差が大きいほど魅力の評価が低い傾向が認められた。

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